増田有華8月20日(日)から放送スタートしたABC ×DMM TV連続ドラマ「●●ちゃん」に出演。増田は2006年にAKB48の2期生としてデビューし、派生ユニット「DiVA」のメンバーにも選出されるなど高い歌唱力で人気を集め、2012年に卒業。その後は宮本亜門演出ミュージカルウィズオズの魔法使い~」で主演を務めるほか、「ファウスト最後の聖戦~」や「全裸監督シーズン2」に出演するなど、様々な作品で女優として活躍している。増田は今回のドラマで、セックスによって他者を理解しようとする史恵役を務め、作中では超フリーダムな性生活が描かれる。そんな増田に、同作への意気込みや、彼女自身の人生について語ってもらった。

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■「譲れない部分をセックス に置き換えて演じた」

ーー「●●ちゃん」のメインテーマともいえる、「セックスちゃん」に出演が決まった時の気持ちを教えてください。

最初にお話をいただいた時は「セックスちゃん。どうなんだろう…」って3秒ぐらい考えました。でも、原作を読ませていただいたら、ただ快楽としてのセックスが好きなわけではなくて、高校時代にとあるきっかけで声を出せなくなったというバックボーンがあり、自分のコミュニケーション手段として得たものがセックスだと知りました。そのバックボーンも含めて「あ、すごく素敵な作品だな」と思い、挑戦させていただくことにしました。

ーーセンシティブかつ過激なテーマですが、演じるうえで難しかったことや工夫した点などはありますか。

セックスっていうテーマは、少し踏み込みづらいものだと思いました。でも、誰にでも譲れないものがあると思っていて。なので、私の中でも譲れない部分を思い出しながら、それをセックスに置き換えてやらせていただきましたね。撮影に入ったら、思ったよりもすんなりと史恵になれた感じがあったので、すごく苦労したっていう部分はなかったです。

ーー近年、女性の性や多様性をテーマにした作品が増えましたが、増田さんが本作を通じて視聴者に届けたいことがあればお聞かせください。

踏み込みづらいところを作品にする機会が増えてきたのは、すごく良い時代になったなと思います。人とコミュニケーションを取る手段がセックスっていう方は、やっぱりいらっしゃるんじゃないかなと。そういった方々がたくさんいるっていうことを理解してもらえたらと思います。「セックスちゃん」は、セックスが題材になった作品というより、かなりコメディータッチに描かれています。なので、あまり気負わずに、軽い気持ちで見てもらえたらいいかなと思います。

■30代はありのままで「等身大に求められるものを年齢とともに演じていけたら」

ーー8月3日のお誕生日、おめでとうございます。30代はどんな大人の女性になっていきたいですか?

30歳を過ぎてから本当に生きやすくなって、いい意味で自分にも他人にも期待しなくなりました。自分や人を許せるようになったし、シンプルに人のことを好きになれた30代だなとこの2年で感じています。もっと気負わずに、ありのままの姿で過ごせる30代になればいいなと思います。

あとは、今まで食わず嫌いだったり、見ず嫌いだった部分に挑戦したいです。例えば本だとすると、図書館で普段手に取らない歴史の本を読んでみるとか…そういう色んな知識を得られる30代にできたらいいなと思います。

ーー自分や人を許したいと思ったきっかけは、30代になったことが一番大きいのでしょうか?

年齢については本当にシンプルな数字だと思っているので、あまりそこに囚われてはいなかったです。30~50代の友達が多いので、周りがどんどん落ち着いてくるに伴って、自分もそのまま等身大でいられるようになりました。

ーー女性らしい色気のある役は増田さんの武器になってきているような気がしますが、ご自身ではどういう心境でしょうか?

私の中では、頑張って体を張っているっていう感覚は全くなくて。等身大のまま生きてたら、こういう役をたくさんいただけるようになりました。何か1つ秀でるものがあるのは、すごく強みになると思います。そういう部分で求められているのであれば、それに答えたいです。 脱ぐことや性の描写が多いところを演じる部分に関して、嫌だと思ったことは全然ないですね。等身大に求められるものを年齢とともに演じていけたらいいなと思います。

■自分らしく生きるためのコツは「無理せず、疲れたら休むこと」

ーー「●●ちゃん」は普通じゃない性事情を抱えて生きる女性たちの物語ですが、増田さんがご自身で普通じゃないと思うポイントはありますか?

自分が変だとは思っていないのですが、友達たちから変人扱いされますね。何でなんだろうな…でも思い切りはすごいいいって言われます。人から聞いて「え、それいいじゃん」と思ったら、次の日に全部購入しちゃったりとか、どこどこの温泉がすごい良かったよって言われたら1人で次の日に行っちゃったりとか。思い立ったら即行動みたいなのは人よりあると思います。

ーー「●●ちゃん」は“自分らしく生きていくためにはどうすれば良いのか?”を問う作品ということですが、最後に増田さんが自分らしくあるために気を付けていることや、コツなどがあればお聞かせください。

無理せず、疲れたら休むことですね。やっぱり、体と心ってすごく素直だなと思います。無理するとそれが残って、後々ガタがくるんですよね。食事や運動を意識して、他人のように自分を大切にする。そして、無理せずに等身大のままでいることが一番健康に繋がるんじゃないかなと。そのために、野菜とフルーツはめちゃくちゃ摂っています。栄養をたくさんとるようになってから、 病むことがなくなりました。今腸活をしているのですが、かなりおすすめです。

増田有華/(C)ABCテレビ