新しくやってきた子犬に意地悪ばかりしていた飼い猫の態度がある日、一変した。犬が病気になったためで、猫は弱った犬を慰めるかのようにそばに寄り添ったという。動物専門ニュース『The Dodo』が、TikTokに投稿された動画とともに伝えた。

アンドレア・フィートさん(Andrea Fito)とその家族は今から数か月前、メスの子犬“ココ(Coco)”を自宅に迎え、オス猫“ホルス(Horus)”だけを飼っていた家の中は急に騒がしくなった。

そして一家がやんちゃで元気いっぱいのココを可愛がる一方で、それまで気ままに過ごしてきたホルスはココの存在が面白くなく、まるで「この家の支配者は自分だぞ」と主張するかのように振る舞い始めた。

アンドレアさんは、当時のことを「ホルスは初日からココを見つけ出しては悪さをし、それ以来、ココへのちょっとした意地悪が始まったのです」と振り返る。

ところがココの体が大きくなるにつれて、2匹の力関係に少しずつ変化が表れ、小さなことで敵対心をむき出しにするホルスに対し、ココが抵抗し立ち向かうだけの力をつけていった。アンドレアさんはその頃の2匹について「まるで常に戦いごっこをしているようでした」と語っているが、あることをきっかけにホルスの態度が一変したという。

それはココが病気になったことで、ぐったりして水や食事も受け付けなくなり、アンドレアさんが慌てて動物病院に連れていくと「犬のパルボウイルス感染症」と診断された。この感染症は重度の下痢や嘔吐が主な症状で、最悪の場合は命を落とすこともある。予防にはワクチン接種が有効だが、ココはまだ接種を済ませていなかった。

しかしなんとか危機を脱して退院すると、ホルスはベッドの上に頭を載せてぐったりするココのもとに寄り添い、頭部を舐め、まるで「大丈夫だよ」と慰めるかのように接したという。

当時の様子はカメラが捉えており、アンドレアさんは2匹についてこのように分析した。

「その光景を見た時は驚きました。常に戦うモードだったホルスが『ココが病気だ』ということを理解し、悲しんでいるかのように見えたのです。2匹は種の違いを超えて、優しい時間を過ごしていたのですよ。そしてその瞬間、『衝突してばかりの2匹の間には、固い絆がある』と悟り、ホルスが根っからのいじめっ子ではないことに気付いたのです。」

そうしてココが完全に回復すると、2匹の関係は進化を遂げたようで、TikTokには体の大きさがホルスの2倍以上はあるココが、まるでプロレスをするかのようにホルスとじゃれあう動画が投稿されていた。兄貴分のホルスはココに頭を軽く噛まれてもジッと耐えているのが分かり、アンドレアさんは最後にこう語った。

「病気が治り、健康でぽっちゃりしていて幸せないつものココに戻ると、ホルスの優しい態度は見られなくなってしまいました。ただ私は、2匹の関係をそれまでとは違った目線で捉えるようになり、『もしまたココに何かがあった時、ホルスはココを慰め、優しく接してくれる』と確信するようになったのです!」

ちなみにこの動画には、「うちの犬はこの病気で亡くなったの。ココが回復して本当によかった」「予防接種をしないとね」「ホルスとココはけんかをよくする兄妹のようなもの。心の奥底ではお互いのことをちゃんと気遣っているのよ」「猫は気まぐれというけど、ホルスは本当はココが気になって仕方がなかったのね」「けんかするほど仲がいいというからね」「これからの2匹の成長を楽しみにしているわ」といったコメントが寄せられている。

画像は『Andreafitoo 2023年8月1日付TikTok「Coco tiene parvo」、2023年8月7日付TikTok「Como sé que queréis verle y tardaré unos días en llegar a casa」、2023年8月8日付TikTok「Respuesta a @laura Ellos siempre juegan así」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 A.C.)

海外セレブ・芸能のオンリーワンニュースならテックインサイト