圧倒的なスイスの山々や湖を楽しんできた、夏のスイスユングフラウ旅行。観光最終日となる4日目はアイガー北壁を望む人気観光地「フィルスト」や、夏だけオープンする植物園に行ってきました。本場のチーズフォンデュも、おいしかったです……!

【連載】この夏、絶景のスイス
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■『愛の不時着』のラスト再会シーンはここで撮影! 「フィルスト」

標高2,168mのフィルストへは、グリンデルワルトの町からゴンドラに乗って約25分で到着。グリンデルワルトは伝統的なシャレースタイル(三角屋根)の家がポツポツと点在し、とてもかわいらしい町並みです! グリンデルワルトは松本市(旧安曇村)と姉妹都市提携を結んでおり、ユングフラウヨッホへのアクセスも良く、日本人に人気の宿泊エリアでもあります。ゴンドラは片道CHF 34(2023年6月~8月の料金)、もしくはユングフラウVIPパス(3日間 CHF 220~、日本で旅行代理店経由のみ購入可能)で乗車可能です。

フィルストの見どころは、2つの氷河! 「グリンデルワルト上氷河」と「グリンデルワルト下氷河」を同時に見ることができます。さらに王冠の形をした標高4,078mのシュレックホルンや標高3967mのアイガーなど、4,000m級の山々もずらり。まさに「スイス!」という風景は、写真に撮って友達にシェアしたくなる美しさでした。

ちなみにフィルストは、Netflixの韓国ドラマ『愛の不時着』のラストでユン・セリとリ・ジョンヒョクが再会したあのシーンのロケ地! ユン・セリ気分でパラグライダーもできます。

記念写真を撮るなら「フィルスト・クリフウォーク」もお見逃しなく。下が見えるメッシュの道を歩きながら、海から隆起した崖を間近に見ることができます。ちょっと揺れながらスリルあふれる道を進むと、ゴールは2つの氷河やアイガー北壁を望む写真スポット! 空に立っているかのような気分で写真が撮れますよ。

7月14日にオープンしたばかりの「フィルスト・ビュー」は、360度広がる大パノラマを楽しめる新しい展望台!

フィルスト・ビューからはフィルスト・クリフウォークの全貌も見ることができ、いかに断崖絶壁に道が作られているかがわかります。

アクティビティ好きな人は、スイスの空を飛ぶ体験もおすすめ。「フィルスト・フライヤー」はハーネスをつけてロープにぶら下がり、約800mを最高時速84kmで駆け抜けるアクティビティです。3、2、1のかけ声でゲートが開かれると、一気にスイスの空へ! ゲートが開くまではドキドキですが、あまりに美しいスイスの絶景を目の前にしたら、両手を広げたくなるほど楽しめました。

フィルスト・グライダー」は鳥になったかのようにスイスの空を飛べるアクティビティ。ハーネスをつけてから足を足場に乗せて、スーパーマンスタイルで飛びます。フィルスト・グライダーはバックで一度高い位置まで上った後、最高時速83kmで一気に下っていくため、スリルが増幅! 料金は各CHF 31(ゴンドラ運賃別)、もしくはゴンドラ乗り放題+好きな数のアクティビティに乗車運賃が含まれる「アドベンチャーパッケージ」もあります。

アクティビティで遊んだ後は、「ベルグガストハウス・フィルスト(フィルスト山岳レストラン)」でランチタイム。山小屋らしいスイス料理やバーガーを食べることができ、名物は「アルペン・マカロニ(CHF. 25.50)」です。チーズ入りクリームソースのマカロニですが、りんごのすりおろしソースが付いているのが特徴! 最初はそのまま食べて、途中で甘酸っぱいりんごソースをかけて味の変化を楽しむことができます。

フィルスト
HP:http://www.jungfrau.ch/en-gb/grindelwaldfirst/

■貴重なアルプケーゼもGET。かわいいレトロな列車でのんびり鉄道の旅

午後はグリンデルワルト駅からヴィルダースヴィル駅に向かい、「シーニゲプラッテ鉄道」で標高1,967mのシーニゲプラッテ駅を目指します。シーニゲプラッテ鉄道は車両の短いとってもかわいらしいレトロな電車! 高低差1,383mの急斜面を、最高速度12km/hのゆっくりとした速度でのんびり登っていきます。

森を抜けると、見えてきたのは2つの湖! 電車の向きによって、トゥーン湖とブリエンツ湖を代わる代わる見ることができました。終点のシーニゲプラッテ駅に近づけば、アイガー・ユングフラウ・メンヒのユングフラウ三山もお目見え。最高の絶景電車です。

シーニゲプラッテ駅にあるおすすめ観光スポットが、例年5月下旬~10月までの期間限定で営業する「シーニゲプラッテ高山植物園」(2023~2028年7月1日からのオープン)。約800種もの高山植物を育てている、無料の植物園です。

本来は森林限界帯にある石灰質土壌の急な南斜面に生息する、スイスを代表するお花「エーデルワイス」もここで見ることができますよ! 2023年は10月22日までの営業期間です。

ガーデンからハイキングコースを進み、たどり着いた「ホテル・シーニゲプラッテ」のレストランで休憩。ユングフラウ三山を見ながらコーヒーやアイスクリームを楽しむことができます。こんな絶景テラス、日本じゃ考えられない……!

スイスの山小屋ならではのお土産も購入でき、「アルプケーゼ」は放牧でのびのび育った牛のミルクを使った特別なチーズ。この土地で作られたアルプケーゼはスーパーでなかなか出会えない貴重なものです! 手に入りにくいのに、お手頃価格で購入できるのも魅力。ハードタイプで、あっさりすぎず、クセが強くもなく、絶妙なバランスの味わいがとってもおいしかったです。

・シーニゲプラッテ
HP:https://www.jungfrau.ch/en-gb/schynige-platte/

■憧れの「チーズフォンデュ」で締めくくり! スイス最後の夜

旅の最後に向かったのは「ハーダー・クルム」。ここはインターラーケンのシンボルマウンテンで、ユングフラウ三山や2つの湖を一望できます! ハーダー・クルムへはインターラーケンの山麓駅からケーブルカーで約10分、料金は片道CHF 20(2023年6月1日8月31日の料金)、もしくはユングフラウVIPパスを利用可能。特にディナータイムは大人気なので、時間に余裕を持って行くのがおすすめです。

ディナーは「スイスに行ったら絶対食べたい!」と意気込んでいたチーズフォンデュを食べに、パノラマレストラン「ハーダー・クルム」へ。「NATUR(プレーン、CHF 27.50)」はパンとじゃがいもを、とろーりトロけるチーズにつけていただきます。本場のチーズフォンデュは想像よりさっぱりしていて、どんどん食べ進められちゃうおいしさ! スイス伝統音楽の歌唱「ヨーデル」に耳を傾け、おいしいチーズフォンデュとともにスイス最後の夜を堪能しました。

ちなみにチーズフォンデュにはビールではなく、「白ワイン」を合わせるのがスイス人の風習。チーズフォンデュとビールは食べ合わせが悪く、ノンアルコールの場合は紅茶を合わせるのがおすすめだそうですよ。翌日は昼の便でチューリヒを出発。約13時間のフライト後、6日目の朝、日本に到着しました。

・ハーダー・クルム
HP:https://www.jungfrau.ch/en-gb/harder-kulm/

スイスらしい絶景、美しく咲き乱れる高山植物、おいしい料理&ワイン……と、余すことなく魅力を楽しんだ夏のスイスユングフラウ旅行。筆者は海外解禁後、初のヨーロッパでしたがスイスは治安も良く、安心して楽しむことができました。今回は観光をたっぷり楽しんだので、次に訪れる時はスイスの人たちに倣い、湖でのんびりする滞在に挑戦したいです。今年もしくは来年の夏、ベストシーズンのスイスユングフラウ旅行を計画してみてくださいね!

※CHF 1.00=163.16円(2023年8月4日現在)

【取材協力】
スイス政府観光局
HP:www.myswiss.jp

ユングフラウ鉄道グループ
HP:www.jungfrau.ch

・インターラーケン観光局
HP:www.interlaken.ch

(文・撮影:小浜みゆ)

本場のチーズフォンデュ、おいしすぎ……スイスで観光もグルメも大満喫