ロシアSu-27やSu-30あって、さらに仏製「ラファール」も発注済みなんだけど…

ロシア製、フランス製に加えてアメリカの最新型も

大手航空機メーカーのボーイング社は2023年8月21日インドネシアからF-15EX戦闘機を受注したと発表しました。

この日、アメリカ中西部ミズーリ州のセントルイスにあるボーイングの工場を訪れたインドネシアのプラボウォ・スビアント国防大臣を始めとした視察団一行は、F-15EXを見学。その後、ボーイングの副社長であるマークシアーズ軍用機プログラムマネージャーと会い、インドネシア国防省防衛施設局長であるユスフ・ジャウハリ空軍中将と覚書(MoU)に署名しています。

F-15EXは、航空自衛隊なども導入・運用しているF-15イーグル戦闘機のシリーズ最新型で、アメリカ空軍ではF-15EXに対して「イーグルII」という愛称を付与しています。ベースになっているのは戦闘爆撃機型であるF-15Eストライクイーグル」で、飛行制御システムをフライバイワイヤにし、デジタル式コックピットを備えるほか、最新のAESA(アクティブ・フェイズド・アレイ)レーダーや世界最速のミッションコンピューターなどを搭載し、大幅に性能向上を図っているのが特徴です。

初飛行は2021年2月2日セントルイス工場に隣接するランバート国際空港で行っており、これまでに2機がアメリカ空軍に引き渡されています。

F-15EXを輸出するにはアメリカ国防総省の承認が必要となるため、現時点では「コミットメント」、すなわち約束や内定といった形ですが、インドネシアとしては24機注文するそうです。

これまでに、F-15イーグル」シリーズを採用した国は、アメリカや日本を含め7か国あります。輸出が承認されれば、インドネシアは8か国目となり、F-15EX「イーグルII」としては初の海外ユーザーになる予定です。

なおインドネシアは、アメリカ製のF-16ファイティングファルコン戦闘機を約30機、ロシア製のSu-30戦闘機も約10機運用しているほか、フランス製の「ラファール戦闘機を42機発注しています。

ミズーリ州セントルイスにあるボーイングの工場を訪れたインドネシアのプラボウォ・スビアント国防大臣(中央)を始めとした視察団一行とボーイングおよびアメリカ空軍関係者。後方にあるのがF-15EX戦闘機(画像:ボーイング)。