サウジ・プロフェッショナルリーグのアル・イテファクを率いるスティーヴン・ジェラード監督が22日、自身のインスタグラムでマンチェスター・ユナイテッドからの退団が発表されたイングランド人FWメイソン・グリーンウッド獲得の可能性を否定した。

 現在21歳のグリーンウッドは7歳からマンチェスター・ユナイテッドの下部組織に所属し、2019年には17歳の若さでトップチームデビュー。クラブから背番号「11」を与えられるなど将来を期待されていたが、2022年1月に恋人であるハリエット・ロブソンさんに対する強姦と暴行容疑で逮捕。その後、強姦未遂、支配的で強制的な行動、実際に身体的危害を与えた暴行などの罪で起訴され、同クラブでの活動が停止となっていたが、今年に入り起訴が取り下げられていた。

 本人がマンチェスター・ユナイテッドでの復帰を切望していると報じられるなか、同クラブは21日にグリーンウッドにまつわる疑惑についての内部調査が終了したと報告。双方合意の上で同選手がクラブから退団することを発表し、今後の展望に注目が集まっている。

 退団発表後には、イギリス紙『ザ・サン』や『デイリー・メール』などによって、アル・イテファクが獲得を画策していると報じられたグリーンウッド。報道では、同クラブが年間1000万ポンド(約18億5000万円)の契約を提示するか検討を始めたと伝えられ、アル・イテファク以外のサウジアラビアクラブに加えて、ローマガラタサライも関心を寄せていると指摘されていた。

 アル・イテファクからのオファーが実現すれば、現在グリーンウッドマンチェスター・ユナイテッドから受け取っている年間約400万ポンド(約7億4000万円)を大きく上回る報酬を受け取ることになるが、指揮官を務めるジェラード監督は報道内容を否定。自身のインスタグラムのストーリーに、「フェイクニュース」と投稿し、獲得プランが存在しないことを強調した。

 21日に発表した声明では、今後のキャリア継続に向けて強い意欲を示したグリーンウッドだが、新天地はどのクラブになるのだろうか。

グリーンウッド(左)獲得を否定したジェラード監督(右) [写真]=Getty Images