ロシア国内からの攻撃?

無人機でロシア空軍のTu-22M爆撃機を破壊か

イギリス国防省は2023年8月22日(火)、ウクライナ紛争の状況に関する分析を更新。8月19日(土)に、ロシア空軍のTu-22M3バックファイア中型爆撃機が、ウクライナ国境から650キロ離れたノヴゴロド州の空軍基地で破壊された可能性が高いと明らかにしました。

ロシア国防省はこの攻撃に関して、ヘリ型の無人機(UAV)によるものと発表していました。イギリス国防省は、これが事実であれば、ロシアに対する一部の無人機による攻撃が、ロシア国内から行われているという分析が真実味を帯びてくると指摘。 ヘリ型無人機は、ロシア国外から到達可能な航続距離を持つ可能性は低いとしています。

ロシアは戦争初期からTu-22M爆撃機を使用し、ウクライナ東部の港湾都市マリウポリを無誘導弾で激しく爆撃。また、ウクライナに精度が低い重対艦ミサイル「Kh-22」を発射する際にも頻繁にTu-22M爆撃機が用いられてきました。

イギリス国防省は8月20日に発表した戦況分析でも、無人機やS-200ミサイルによるロシア国内への攻撃が増えていると指摘していました。こうした中、ロシア航空宇宙軍(VKS)指導部は、ロシア西部の防空体制を改善するよう強い圧力にさらされている可能性が高いと分析しています。

飛行するTu-95MSM爆撃機。(画像:UAC)。