10勝を挙げ、奪三振率もリーグ2位の大谷。明日の登板ではどんなピッチングを見せてくれるのか(C)Getty Images

 レギュラーシーズンも終盤に差し掛かろうとしているメジャーリーグでは、ポストシーズン争いの行方とともに、個人タイトル・表彰の話題も溢れている。

 今季は日本人選手の活躍も目覚ましく、エンゼルス大谷翔平が独走状態である本塁打をはじめ、打率、打点でも上位につけており、また2度目のMVP受賞もほぼ確実と目されている。さらに、レッドソックス吉田正尚メッツ千賀滉大はそれぞれ、各リーグでの新人王候補の呼び声も高い。

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 MVPや新人王はシーズン終了後、投票により決定されるため、3選手のMVP、新人王受賞を現段階から願っている日本のファンも多いだろう。さらにもう一つ、投手の最高の栄誉とされるサイ・ヤング賞の行方にも注目が集まっており、米国内ではこちらも「二刀流スター」が候補の1人として有力であると報じられている。

 米メディア『The Sporting News』では現地時間8月22日(日本時間23日)、ア・リーグサイ・ヤング賞候補についての特集記事を配信しており、同リーグでの大物投手らとともに、大谷についても初受賞への見解を綴っている。

 同メディアは「シーズンで最も重要な試合を万全の状態で先発させるために投手を1人選ばなければならないとしたら、ショウヘイ・オオタニを選ぶ野球界関係者は大勢いるだろう。それほど圧倒的で、彼の投球は電光石火だ」と大谷のピッチングを称賛。

 その上で「しかし、エンゼルスは彼に休息を与えるために6人のローテーションを採用しており、彼がサイ・ヤング賞を獲得するのを見るのはまだ少し厳しい。現時点でオオタニは22試合に先発出場しているのに対し、このトピックに登場する他の選手たちは25試合か26試合に出場していることになる」と他の候補投手と比較し、不利となる点を指摘した。

 大谷以外では、ヤンキースゲリット・コールブルージェイズケビンガウスマン、マリナーズルイス・カスティーヨジョージカービーらが紹介されており、いずれも現段階で登板数、投球回で大谷を上回っている。

 それでも同メディアは「オオタニはこのテーブルの一角を占めるに値する」と主張。9回当たりの安打数が最も少ない点や、被打率もリーグトップの数字であることなどを理由として挙げた。

 現在まで、22試合の登板で10勝、防御率も3.17をマークしており、奪三振率でもリーグ2位と高いスタッツを残している大谷。現地時間8月23日にはレッズ戦でのダブルヘッダーにも先発予定となっている。これまで以上に投打で獅子奮迅のプレーを続けている今シーズン、MVPサイ・ヤング賞の同時受賞という快挙も決して夢ではないだろう。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

サイ・ヤング賞候補予想に大谷翔平の名も イニング・登板数で不利の声も「テーブルの一角を占めるに値する」