【2023年8月22日(米国時間)ネバダ州ラスベガス/VMware Explore 2023発】

VMware, Inc.(NYSE:VMW)は、同社の年次イベント「VMware Explore 2023 Las Vegas」で、エッジにおけるデジタル トランスフォーメーション(DX)を促進させる新しい機能、ソリューション、サービスを発表しました。企業やサービスプロバイダは、DXの次のフロンティアとしてエッジに注目しています。エッジはカスタムのハードウェアとソフトウェアを独自に統合し、構築されてきましたが、現在、インテリジェント、プログラム可能、拡張性に優れた新しいソフトウェア定義のエッジへと移行が進んでいます。今回の新しい機能、ソリューション、サービスは、この変化を背景に発表されました。

VMware Edge Cloud Orchestratorの発表

企業は、顧客に提供する価値とその提供方法の両方の変革に努めています。その一助となるエッジの効果的な活用では、ピープル(人)、プロセス、テクノロジーの複雑さという課題が残されています。一例として、中央のデータセンターまたはクラウドのロケーションとの間での接続の信頼性の欠如、さまざまなサイトでのIT専門知識の不足、ドメインや地理的な境界をまたぐ数千に上るサイトへの環境に対応する拡張性の実現が挙げられます。

このような課題を念頭に、VMwareは本日、エッジ向けに強化された新しいオーケストレーション機能を発表しました。VMware Edge Cloud Orchestrator(VECO、旧称:VMware SASE Orchestrator)は、VMware SASEとVMware Edge Compute Stackを統合管理し、エッジネットワークとエッジコンピューティングのギャップを解消する業界初の製品です。強化されたオーケストレーション機能により、顧客企業はエッジ環境を容易に計画、デプロイ、実行、可視化、管理できます。これにより、ビジネス上の成果を重視したエッジネイティブ アプリを実行できます。VMware Edge Cloud Orchestratorは、単一のコンソールエッジのコンピューティング インフラ、ネットワーク、セキュリティを包括的に管理可能にします。

VMwareでは、ソフトウェア定義のエッジを、データの生成/利用が行われる数々の拠点のエンドポイントにわたりワークロードを実行できる分散型のデジタルインフラと定義しています。ユーザーとデバイスの利用場所を拡大し、オフィス、移動中、あるいは工場内を問わず、業務を行えるようにします。企業はこのような利用環境を企業ネットワークに安全、かつ確実に、そして容易に拡張できる方法で接続できるソリューションを求めています。VMware Edge Cloud Orchestratorはソフトウェア定義のエッジのアプローチを実現する鍵となります。ソフトウェア定義のエッジに対するVMwareのアプローチは、適切なサイズのインフラストラクチャスタックを可能な限り縮小)、プル型のオーケストレーションセキュリティと管理アップデートはワークロードにより「プル」で実行)、およびネットワーク・プログラマビリティ(APIとコードによる定義)を特長としています。

VMware Edge Compute StackによるProject Keswickの商品化

企業は、店頭や石油掘削装置など、さまざまな場所でエッジコンピューティングの利用法を見出し、それに対応してきました。IDCによると、DXの取り組みにおけるほとんどのケースでアプリとデータをフィールドに配信する能力が重要とされるため、エッジコンピューティングが主流になりました。エッジコンピューティングへの支出は世界全体で2023年には2,080億ドルに達すると予想され、2022年との比較で13.1%の増加となります*1。

VMwareは本日、VMware Edge Cloud Orchestratorの発表に合わせて、Project Keswickに基づくVMware Edge Compute Stack向けの新しいオーケストレーション機能を発表しました。今回、テクノロジー ショーケースとして提供されるProject Keswickにより、エッジ管理者はVMwareとともにユースケースの開発に取り組むことができます。顧客企業は、仮想マシンコンテナベースのアプリおよびインフラのライフサイクル管理を簡素化し、そのメリットを享受できます。このテクノロジーはプル型の構成で、プロビジョニングを完全自動化します。また、望ましい状態の管理を目指すGitOpsの原則に従います。拡張性に優れたデプロイと運用の機能により、顧客企業はエッジインフラ全体のセキュリティ アップデートを自動化でき、受信ネットワーク接続が安定していないエッジでの理想的なソリューションになります。

VMware Edge Compute Stackは、新しいアプリと既存のアプリをサポートし、顧客企業はそれぞれのペースでハードウェアを統合させながら、アプリのモダナイゼーションを進めることができます。VMware Edge Compute Stackのアーキテクチャは低遅延での実行を可能にし、高速で動作するロボットの運用や、アプリ間でのGPUリソースの共有をサポートします。これらにより、インフラと管理の余分な負担を削減し、現在と将来のイノベーションに向けたエッジの運用を拡張できます。VMwareは、要件の厳しい運用・制御技術(OT)アプリを再現性のある形で実行可能にする高いレベルの信頼性と耐障害性を提供します。

VMware Retail Edgeの発表: 店舗のイノベーションと最適化に向けたプラットフォーム

新しいVMware Retail Edgeソリューションは、VMware Edge Compute Stackの備える俊敏性、容易な管理、優れたセキュリティを小売店環境向けとして提供します。VMware Retail Edgeは、ビジネス上の重要な成果を実現するソフトウェア定義の単一プラットフォームであり、顧客企業は費用対効果に優れたシンプルな形で、すべての小売店でビジネスサービスを構築、実行、管理、接続、保護できます。また、VMware Retail Edgeの利用により、店舗のインフラコストと管理を削減できるほか、アプリをリモートでデプロイし、それをオンデマンドでの管理、さらに次世代の人工知能(AI)アプリの高速なデプロイも可能です。VMware Retail Edgeは、拡張性に優れた単一の店舗イノベーション プラットフォームにアプリを統合でき、パートナーのソリューションを費用対効果に優れた形で迅速に導入できるようにします。Chooch.ai、StratodeskなどのパートナーのソリューションとVMware Retail Edgeを組み合わせ、小売企業はカスタマー エンゲージメントのサポートと損失機会の抑止を強化し、POSの変革を進めることができます。

VMware Private Mobile Networkの初期リリース(Initial Availability)開始

VMwareは本日、エッジのDXを促進させるVMware Private Mobile Networkの初期リリースをVMwareの今四半期(2024年度第3四半期)に開始すると発表しました。VMwareは無線ネットワークサービス プロバイダと提携し、プライベート モバイル ネットワークに関連する複雑さを解消し、戦略的なビジネス上の成果の実現に集中できるようにします。VMware Private Mobile Networkは、VMware Edge Compute Stack上に構築されており、サービスプロバイダVMwareの信頼性の高いテクノロジーを既存のIT管理プラットフォームとシームレスに統合でき、迅速なデプロイと容易な管理およびオーケストレーションが可能になります。Betacom、Boingo Wireless、Federated Wirelessが、ベータ版として提供されるこの新サービスの最初の無線ネットワークサービス プロバイダとなります。

エッジでの多様なユースケースのサポート

VMwareは、多様なユースケースに対処するための適切なエッジソリューションを適切な価格で企業に提供します。また、顧客企業と協力して、下記に代表されるエッジのユースケースに対応しています。

  • 製造業:自律走行車、デジタルツイン、在庫管理、安全確保、セキュリティ

  • 小売業:損失機会の抑止、在庫管理、安全確保、セキュリティ、コンピュータービジョン

  • エネルギー:生産の可視性と効率の向上、計画外ダウンタイムの削減、法規制遵守の維持

  • 医療:IoTウェアラブル、スマート ユーティリティ、外科手術ロボット

VMware, Inc. サービスプロバイダおよびエッジ担当上級副社長兼ゼネラルマネージャ、サンジェイ・ウパール(Sanjay Uppal)コメント:

エッジコンピューティングはさまざまな業界で需要が高まり、自動化とオーケストレーションが求められています。VMware Edge Cloud Orchestratorは新しい強力なツールです。ネットワークの自動化とオーケストレーションに関するVMwareの実績ある機能を拡張して、企業がよりセキュアに費用対効果に優れた方法でエッジ環境をインストール、構成、運用、維持できるようにします。エッジネットワークをキャリアから企業へと拡張してきたVMwareの歴史に基づくVMware Edge Cloud Orchestratorは、拡張性に優れた『エンドツーエッジインフラを実現する、初めてのソフトウェア定義のエッジソリューションです」

VMware Cross-Cloud Servicesについて

VMware Cross-Cloud Servicesはマルチクラウドサービスのポートフォリオです。アプリの開発、運用、アクセス、保護に関する統合されたシンプルな手段を提供し、あらゆるクラウド上のあらゆるアプリをあらゆるデバイスから利用できるようにします。ポートフォリオの主要な要素には次が含まれます。1)アプリ プラットフォーム:クラウドネイティブ アプリの一貫した開発およびデプロイ、2)クラウド管理機能:パフォーマンスとコストを一元的に可視化し、ガバナンスを確保しながらアプリとインフラを運用、3)クラウドとエッジインフラエンタープライズ アプリを一貫性のある運用モデルで実行、4)組み込みの分散サービスとしてのセキュリティとネットワーク:ユーザー、アプリ、デバイス、ワークロードの全体に対応、5)Anywhere Workspace:あらゆるデバイスからあらゆるアプリにセキュアにアクセス

VMware Exploreについて

VMware Exploreは、業界屈指のマルチクラウドに関するイベントを目指しています。VMware Explore 2023では、業種を意識したソリューションや技術的なセッションに加え、マルチクラウドISVのマーケットプレイスへの機会、VMwareコミュニティ全体を対象とする複数のネットワーキング イベントを開催します。VMware Explore 2023は、パブリッククラウド、プライベートクラウド、エッジにわたるあらゆるアプリのためのマルチクラウド サービスを把握できる機会です。参加者の皆様は、マルチクラウドの複雑さを妥協することなく解消して課題を解決するために必要な知識とツールを手に入れることができます。VMware Exploreの詳細については、https://www.vmware.com/explore.html(英文) をご覧ください。

ヴイエムウェア社について

ヴイエムウェアは、あらゆるアプリケーションに対応したマルチクラウド サービスを提供するリーディング プロバイダであり、企業によるコントロール下でのデジタル イノベーションを実現します。VMwareのソフトウェアは、イノベーションを加速させる信頼性の高い基盤として、企業が未来を築くために求められる柔軟性と選択肢を提供します。カリフォルニア州パロアルトに本社を置くVMwareは、同社の2030 Agendaを通じて、より良い未来の構築に取り組んでいます。VMwareの詳細は www.vmware.com/jp をご覧ください。

*1:IDC『Worldwide Edge Spending Guide(V2 2022)』(2023年1月)

VMware、Explore、VMware SD-WANは、VMware, Inc.の米国および各国での商標または登録商標です。この文書には、ヴイエムウェア以外のウェブサイトへのハイパーリンクが含まれている場合がありますが、これらはそのウェブサイトのコンテンツに責任を負う第三者により作成、ならびに維持されています。

配信元企業:ヴイエムウェア株式会社

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