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(写真:いむんちょさんのTwitterより)

8月20日神奈川県厚木市のパチンコ店「マルハン厚木北店」の立体駐車場で火災が発生。各メディアによると、駐車されていた車152台が燃えてしまったという。

多くのメディアによって報じられた今回の大規模火災。しかし、SNS上では“ある被害者“も注目を集めていた。

注目を集めたのは、いむんちょさん(@imuncho1616)による《仕事サボってパチンコしてたらマルハンの駐車場火事になって営業車燃えて詰んだ》というX(旧Twitter)の投稿。X上には、《可哀想だけどちょっと笑っちゃってごめん》《コレは涙目》と同情する声や、《トイレ借りたと言い張るしかない》など言い訳の案が多数寄せられていた。

この投稿は8月23日時点で、22.6万いいね、4.9万回のリポストがなされるほどの大拡散状態に。翌日午後、いむんちょさんは《思いのほか拡散され、バレるのも時間の問題だと思い》と、起きたことを全て正直に社長に伝えたという。

すると社長は《営業車1台失ったけれども、会社の宣伝が出来るなら広告費だと思って今回の件は目を瞑る。その代わり、宣伝が出来なければ……》と、寛大な対応だったというのだ。この措置には《器の大きい社長さんですね!》《素敵な社長、頑張ってください》と絶賛の声も寄せられた。

いむんちょさん自身も《自身の行動で業務に支障が出てしまっている事についても十分に反省して参ります》と反省を示しながら、マルハンの近くで自動車買取店を営業していることつづって宣伝。一連の流れに対しては、温かい声が相次いでいる。

■頭をよぎった言い訳「この駐車場で車の買取査定をしていた事に……」

自業自得ではあるものの、多くの人の共感を得て話題になった今回の車炎上事件。いむんちょさん本人に、“炎上”前後の話を聞いた。

ーー社長に話すことを決意するまでにはどのような言い訳を考えていましたか?

「この駐車場で車の買取査定をしていた事にするか、この付近のお客様ご自宅付近が狭く駐停車が困難でマルハンに停めてた事にしてしまおうかと考えてました」

ーーなぜ正直に話そうと決意されたのですか?

「僕のような少ないフォロワーさんにだけ見られる分にはなんとも思わなかったんですが、ここまで拡散されてしまい、バレるのも時間の問題だと思い自身の口で報告しました。でも、社長は『何かのドッキリ?』と言って最初は信じて貰えず……。ドッキリならどれだけよかったか……」

ーー売り上げは伸びていますか?

「お陰様でGoogleマップのクチコミにも応援のメッセージが届き、会社の電話にも“Twitterで営業車が燃えたツイートをみて連絡しました”など、お問い合わせが多くなりました。ちなみに、本日(22日)はホームページの問い合わせフォームからの返答で1日のほとんどを使ってしまいました笑

実際に出張査定の依頼も、既に多くのお客様から頂いております。明日も早速朝から晩までぎっしりスケジュールが入ってます」

ーー今後パチンコ店で休憩はされますか?

「トイレだけ……いや、行きません笑」

いむんちょさんが勤めるのは神奈川県を中心に車の高価買取査定を行う「車買取レンジャー」。買取した車は独自のルート(輸出等)で次のユーザーへと繋ぐため、他店より高価買取が実現できるという。売り上げが伸びない場合、自腹で営業車購入費を捻出することになるとのこと。いむんちょさんも、「無料出張査定を実施しておりますので、お車のご用命がありましたら是非一度お問い合わせ下さい!」と必死な様子だ。

ちなみに、打っていたパチンコの戦績は「上手くいっておりません笑 負けました」とのこと。災い転じて福となるーーとは、まさにこのことか。

なお、いむんちょさんからは、SNSで数多くの問い合わせを頂いているため、取材謝礼を辞退したうえで子供たちに寄付してほしいとの申し入れがあった。車は燃えたが、どこまでも謙虚ないむんちょさんであった。