「腕の疲労」で2回に緊急降板した大谷(C)Getty Images

 エンゼルス大谷翔平アクシデントに見舞われた。現地時間8月23日(日本時間24日)に本拠地で行われたレッズ戦のダブルヘッダー第1試合に「2番・投手」として先発出場。初回に44号2ランを放ちながら、直後の2回に緊急降板した。

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 前回1回ローテーションを飛ばし、13日ぶりの登板となった大谷は初回から安定感あるピッチングを見せた。

 先頭のT・Jフリードルをスライダーで二ゴロ。続くマット・マクレーンからはワンバウンドのスプリットで空振り三振を奪った。好調なエリー・デラクルスからもスプリットで空振り三振を奪って3者凡退で抑えるなど好調なすべり出し、最速152キロをマークした。

 そして打者として圧巻の姿を見せたのは初回裏の攻撃だった。無死一塁で回ってきた第1打席、レッズ左腕、アンドリュー・アボットの初球を完璧に捉え、豪快な44号2ランを放った。打球速度115・7マイル(時速約186・2キロ)、距離442フィート(約134・7メートル)。現地実況からは「ロケットだ!」の声が飛ぶほど、完璧なホームランでキング独走、シーズン56発ペースとした。

 しかし自らで2点の先制点を奪った直後に異変が起きた。2回は、先頭のスペンサー・ステアに四球を与えると続くジョーイ・ボットを遊飛に打ち取り、6番のクリスチャンエンカーシオンストランドに対してカウント2―2からの5球目にフォーシームを投じた直後に首を振り、マウンド上にフィル・ネビン監督、トレーナーを呼び寄せると、そのまま降板。ベンチに引き上げる際は首を振りながら、表情も暗かった。

 二刀流として唯一無二のパフォーマンスを残し、打者としても三冠王を狙えるとされるなど、「ユニコーン」と称される大谷の緊急降板には米メディア関係者の間でも衝撃が走った。

 AP通信のグレッグ・ビーチャム記者はX(旧Twitter)に「ワオ!ショウヘイ・オオタニが26球で降板した。何が起きたのか、まだ分からない」と降板直後に投稿。ほかにも地元紙「オレンジカウンティ・レジスター」のジェフフレッチャー記者も「ショウヘイ・オオタニが2回、何かの体の問題で降板した。マウンド上ではあまり議論されている様子ではなかった」と自身のXで速報するなど、日頃から〝大谷番〟を務める記者にとっても衝撃が走る緊急降板となったようだ。

 その後、球団からは「腕の疲労」と発表され、大谷はすでに試合からも退いている。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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