坂本も必死によけた(C)KentaHARADA/CoCoKARAnext

 8月23日に行われた巨人・ヤクルト戦(東京ドーム)で巨人ファンが騒然となる場面があった。

 巨人が2点を追う7回二死一、三塁の場面。打席に入った坂本勇人に対し、フルカウントから先発の小川泰弘が投じた直球は頭部付近を襲う一球となり、坂本は尻もちをつく形で何とかよけたが、危ない投球となった。この投球が坂本の右手をかすっており、死球の判定を受け、満塁となったが、高津臣吾監督はリクエストを行い、リプレー検証も行った。あわや頭部死球の一球に関わらず指揮官が整然とリプレー検証を要求する異様なシーンには場内も騒然、ファンのざわめきも当面、収まらなかった。結局、この回はその後、秋広優人の適時打が飛び出し、巨人が3-3の同点に持ち込んだ。

【動画】ヤクルトは7回にオスナの18号2ランが飛び出すも、試合に敗れ自力CSが消滅した

 一方、最近は与死球の多さでも話題を集めているヤクルトはこの死球で直近10試合で9個目、リーグワーストとなる「55」死球を記録している。

 今月13日の阪神戦(京セラドーム)では中継ぎ今野龍太が相手捕手の梅野隆太郎に死球を与え、梅野は左手首骨折で今季絶望となった。

 また19日の中日戦(神宮)でも中継ぎ木澤尚文の投じた1球が相手4番、石川昂弥の頭部に直撃。抜けたシュートだったが、ヘルメットが飛ぶほどの衝撃で石川昂は全く動けず、担架で運ばれ、その後脳しんとうの診断を受け、未だ欠場が続いている。

 真剣勝負の場とあって厳しい内角攻めも仕方がない側面もあるが、あまりのヤクルト投手陣の〝乱調ぶり〟には、各球団のファンからも怒りの声が上がっている。

 ヤクルトは結局、この試合、7回、ホセ・オスナ18号2ランが飛び出すなど、3点をリードする場面がありながら、延長戦の末に3-4と痛い星を落とし、開幕から111試合目にして自力CSが消滅。2年連続リーグ覇者が現在5位と厳しい現実が突きつけられている。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

巨人・坂本への死球巡った高津監督のリクエストに球場騒然 ヤクルト投手陣の乱調ぶりにファンから怒りの声も