無人機も自前兵器に?

偵察のほか対地攻撃のオプションも付随

韓国国防省は2023年8月18日、アメリカ製のMQ-9「リーパー」に相当する中高度長距離無人航空機(MALE)を独自開発すると発表しました。

同国の国家武器調達庁が提示した資料によると、大韓民国空軍の偵察能力強化のために、総額7億3200万ドル(約1000億円)の無人航空機開発プロジェクトが承認されました。

主な使用目的は北朝鮮の監視及び偵察で、正確な製造台数はまだ確定していませんが、2028年までに自国産MALEの量産目標を達成するという見込みのようです。

実は、無人機に関して韓国は、国防科学研究所と大韓航空が2008年にKUS-15を開発していましたが、アメリカの無人機を購入することになり、2011年に開発事業が停止したことがあります。

今回国防省が発表した無人機のベースになると思われるKUS-FSは、アメリカ製の無人機の価格高騰などを受け、KUS-15プロジェクトを再開し発展させた機体となっており、全長13m、翼幅26m、24時間稼働可能で、最大100km離れたところからでも探知されることなく高解像度の画像を撮影する機能を有するとのことです。また、対戦車ミサイルを搭載するなど、MQ-9「リーパー」のように対地攻撃のオプションをつけることも計画されています。

アメリカ空軍のMQ-9「リーパー」(画像:アメリカ空軍)。