力強いパフォーマンスで、強打のクリーンアップを圧倒した藤浪。その投球内容に賛辞が相次いだ。(C)Getty Images

 強打者たちを文字通り圧倒した。

 現地8月23日、本拠地で行われたブルージェイズ戦で藤浪晋太郎オリオールズ)は、チームが7-0とリードした9回に4番手として登板。1回(16球)を投げ、三者連続三振に抑える快投を披露した。

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 堂々たるマウンドだった。大幅なリードをしていた状況でマウンドに上がった藤浪は、先頭のボー・ビシェットをカウント2-2から99.8マイル(約160.8キロ)の4シームで空振り三振に仕留めると、続くブランドン・ベルトは98.2マイル(約158キロ)の4シームで見逃し三振に打ち取る。

 小気味よく投げ進めた藤浪は、ラストバッターとして打席に入った相手主砲ブラディミール・ゲレーロJr.にも危なげない投球を披露。99マイル(約159.3キロ)の4シームで追い込むと、最後はフルカウントから外角低めに90.2マイル(約145.1キロ)のカットボールで空振り三振。球界屈指のパワーヒッターに投げ勝った。

 この試合前まで8月に入ってから9登板(7.1イニング)で防御率7.04、WHIP1.30とやや精彩を欠いていた。それだけにリーグでもトップレベルの実力派たちを牛耳った投球は、復調のキッカケとなりえる。

 胸のすくような藤浪の投球には、米メディアや識者も称賛する。オリオールズ専門のポッドキャスト番組『Orioles Unified』でリポーターを務めているエラカイ・アネラ氏は「ブルージェイズ打線を完封した今夜のシンタロウ・フジナミは素晴らしかった。三者凡退だ」と指摘。また、ブルージェイズの地元局『Sports Net』も「シンタロウ・フジナミを前に良い攻撃を生み出せなかった」と9回に反撃の糸口さえ、掴ませなかった日本人右腕をクローズアップした。

 勝利後はナインと笑顔でハイタッチを交わした藤浪。自信を深めたであろう右腕は、ポストシーズン争いを続けるチームに貢献していけるだろうか。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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