ベンフィカに所属するアルゼンチン代表FWアンヘル・ディ・マリアは、サウジアラビアからのオファーを拒否していたようだ。24日、アルゼンチンメディア『Dスポーツ・ラジオ』で詳細を明かしている。

 現在35歳のディ・マリアは、母国であるアルゼンチンロサリオセントラルでキャリアをスタート。2007年夏にベンフィカへ移籍すると、2010年夏にはレアル・マドリードに完全移籍を果たす。在籍した約4シーズンで公式戦通算190試合に出場し、36ゴール84アシストを記録するなど数多くのタイトル獲得に貢献。その後は、マンチェスター・ユナイテッドパリ・サンジェルマンPSG)、ユヴェントスと各国のビッグクラブを渡り歩き、7月に古巣であるベンフィカに復帰した。

 13年ぶりにポルトガルへ帰還したディ・マリアは、「ベンフィカ、そして多くの人々に感謝している。選手たちが入団したときに、これほど歓迎されるのは普通ではないし、このような手厚い対応を受けることは、とても素晴らしいことだ」と述べながら、クラブと熱烈な歓迎で自身を迎え入れたサポーターに謝意を示している。

 また、「彼らはサウジアラビアから僕に電話してきた。何度も電話があった」とサウジアラビアのクラブから獲得オファーがあったことを告白。今夏の移籍市場では、莫大な資金を投じて世界的なスター選手を数多く獲得しているサウジアラビアだが、「彼らが提示する数字はクレイジーだが、僕は“心”でベンフィカを選んだ。ベンフィカに戻りたかった」と巨額の報酬を受け取るチャンスがあったものの、愛情で古巣復帰を決めたことを明かした。

 ベンフィカ移籍後は、前シーズンのリーグ王者とカップ戦王者が激突するスーペルタッサ・カンディド・デ・オリベイラで、ポルト相手から決勝点を奪い、早速チームにタイトルをもたらしたディ・マリア。今後も愛するクラブに栄冠をもたらすことができるのだろうか。

今夏にベンフィカへと復帰したディ・マリア [写真]=Getty Images