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(撮影:加治屋誠)

FANTASTICSが最新シングル『Tell Me』を発売した。本作は、彼らの冠番組でもあるトークバラエティ番組『FUN! FUN! FANTASTICS SEASON3』(日本テレビ系)の主題歌で、グルーヴィーでパワフルなダンスポップサウンドとなっている。

今回、取材に参加したのは、リーダーの世界(32)をはじめボーカルの中島颯太(24)、パフォーマーの瀬口黎弥(27)、堀夏喜(26)の4名。

「これまでは爽やかな曲が多かったのですが、今回は思いっきりカッコつけるような楽曲ができたので、ガッツリ踊るような振り付けにしました」という新曲の聴きどころや、初の単独アリーナライブの感想、12月で5周年を迎える心境について聞いた。

■新曲『Tell Me』はTikTokでみんなで踊ってほしい!

――通算14枚目のシングル『Tell Me』が8月16日に発売されました。聴きどころから教えてください。

世界:FANTASTICSにとって、次のステージに上げてくれるような楽曲に仕上がったと思います。今作のパフォーマンスの振り付けは、s**t kingzのNOPPOさんと僕の共作です。彼とはすでに信頼関係が築けていたので、細かいラリーはしなくても、彼がつくった振り付けに対して「もっとこうしようか」とちょっと意見を言う程度。あとはボーカルの歌とダンスの配分を考えながら、NOPPOさんには臨機応変にいけるような振り付けと構成を作ってもらいました。僕が担当したサビの部分はわりとすぐにできて、キャッチーな振り付けになったと思います。

堀:サビ後半とか、すごくキャッチーですよね。TikTokとかでもその部分を切り取って、みんなで踊って欲しいです。NOPPOさんの振り付けしたAメロは相当難しい振りで、人によって踊る場所も振り付けも違うのでいろんな楽しみ方ができると思いました。

瀬口:構成が面白いと思います。ボーカルが2人でパフォーマーが6人って、構成を考えるうえで結構、難しいと思うんですが、全員が入り乱れ、常に画変わりするんです。これを観てくださる方も、目の前の景色が常に変わって面白いと思いますし、一緒に踊っても楽しいと思います。

中島:大人っぽくて、グルーヴィーな曲なので、(八木)勇征くんと2人で思いっきり世界観を楽しもうという感じで歌いました。恋愛で相手を誘うように色っぽい感じを出したりとか、ちょっとささやくように歌う部分とサビの力強い部分と緩急をつけるように心がけました。声色とか細かいところまで聴いていただけるとうれしいです。

――ミュージックビデオは、1940~50年を舞台に、倉庫街やダンスホールなどレトロな世界観のなかで、街で対立するギャング同士がダンスバトルを繰り広げる、ミュージカル風のビデオに仕上がりましたね。

中島:メンバーが2チームに分かれて戦ったり、警察から逃げたり、コンセプチュアルでストーリー性のあるようなミュージックビデオになりました。エキストラさんにもたくさん参加していただいてダンスホールで踊るシーンの撮影もすごく楽しくて印象的でした。

■『FUN! FUN! FANTASTICS』はSEASON20まで続けたい

――『Tell Me』が主題歌の冠番組『FUN! FUN! FANTASTICS』もSEASON3に突入しました。郷ひろみさんや中西圭三さんといった先輩歌手からや「ドラゴンクエスト」シリーズの生みの親など、80年代90年代から活躍するレジェンドたちとのトークが評判です。

世界:責任感が出てきちゃいました(笑)。もうSEASON3まできちゃうと、20くらいまで続けたくなってきました。

瀬口:やりすぎじゃないですか、それは(笑)。

堀:僕は、まさかこんなに続くとは思ってなくて。視聴者の方々の反響があってこそ続けられていると思いますし、とてもうれしいです。スタート当初のゲストのみなさんはアーティストの方が多かったんですが、今回は、「たまごっち」の最高責任者の方や声優の神谷明さんなどいろんな業界の方の話が聞けて、よりいっそう面白くなりました。バブルのころの豪快なエピソードを聞くと、羨ましいなと思うことが結構ありますね。

中島:音の部分で言うと、今の時代はインターネットで検索したり、YouTubeで世界中の動画を見たりができますが、レジェンドたちはそれができない時代からあんなにクオリティーの高い楽曲、素敵なメロディーラインを作ったんだと思うと、本当にすごいなと思います。

瀬口:それに、僕らの世代でも聞き馴染みはあるし、今リバイバルで若い子たちが新しい音楽として聴いているので、音楽の時代の変化っていうのも面白いなって思います。FANTASTICSはこの時代の第一線で輝かないといけないので、レジェントたちが成功したいいエッセンスをいただいて、僕らの武器にしていきたいですね。

――中島さんと八木さんが、中島美嘉さんの『GLAMOROUS SKY』を歌った回を見ました。『NANA』の漫画から出てきたような2人が話題になりましたね。

中島:勇征くんがナナに似せていたこともあって、反響がすごかったですね、SEASON3までやっていると、昔の女性アイドルなどいろいろな楽曲を歌わせてもらっていますが、ボーカルとしては、声色を似せるというアプローチではなく、アーティストの方々をリスペクトしつつ、自分たちの色を表現するということを心がけて歌っています。ただのモノマネで終わってはダメだな、と。

■有明のステージから見た客席は凄く光っていた

――6月からはFANTASTICS初の単独アリーナライブも行われています。3年越しで辿り着いた有明アリーナと大阪城ホールでの公演はいかがでしたか?

世界:有明アリーナの初日と2日目の鳥肌感はすごく覚えています。FANTASTICSは、ありがたいことにこれまでもドームやアリーナクラスのステージに立たせていただくことはありました。でも有明では、そのときに勝るというか、これまでに聞いたことのないような大きな歓声が上がってうれしかったです。ステージから見た客席は暗いはずなのに、そのときは凄く光って見えた感じがして、ありがたい景色だなあと思いました。

中島:1曲1曲、イントロで反応がきたのもうれしかったですね。デビューして5年間で、曲自体の力もついてきたんだなあって。コロナの影響もあったのでこんなに歓声を聴けるライブがうれしかったです。しかもアリーナ規模で聞くと歓声の大きさが尋常じゃなくて、想像していた何十倍もの盛り上がりでした。ファンのみんな、待っていてくれたんだなあってしみじみ思いましたね。

瀬口:今回のアリーナツアーは、僕たちにとって勝負どころだと思って気合い十分で挑みました。アリーナツアーを今後も続けられるようにいいライブを作っていかなくてはならないし、ファンの皆さんの期待度も上がっていると思いますので、それを超えていきたいと思います。

堀:僕は観客としてもアリーナ規模で観るライブがすごく好きで、実際そこに自分で立ってみて、改めてアリーナは素晴らしい会場だと思いました。お客さんとの距離が近い感じがするのと、アリーナの真ん中に立っていると包まれているような感じがするんです。その感覚がとてもいい効果をもたらして、より一体感のあるライブになったと思います。

■上半期にドームツアー、さらに下半期にスタジアムツアーをやるのが夢

――12月でデビュー5周年を迎えますが、どんな心境ですか? グループとして、個人として成長した部分などあったら教えてください。

中島:5年前とは全く違いますね。個人としても、グループとしても、5年でこんなに変われるんだ! というくらい成長したと思います。自分たちのやりたいことができるのはありがたい環境です。10周年に向けても、果てしないところまでいきたいです。

堀:5周年を目前にアリーナでライブができて、今すごくやりがいを感じています。大きなブームを巻き起こせられるように、ここからの1~2年でさらに加速して、この5年を追い越すような勢いを見せたいなと思います。

瀬口:いろんなことがあった5年間だったので、これが短かったとは思えないですけど、コロナ禍で学んだこともありますし、いろんな意味で今に繋がってきていると思います。

世界:FANTASTICSはわりと運の良いいグループだと思うんです。たぶんそれは、僕らの実力うんぬんではなくて、周りの環境も含めてすごく恵まれているんだろうなと感じる5年でした。たとえば、デビューしてすぐにEXILEドームに帯同し、ドームのステージでお披露目ライブができて、ってそんな素敵なプロモーションの場はないじゃないですか。もちろん全く壁がなかったとは言いませんが、ファンにも、先輩にも恵まれて、グループとして5年間、いろんな縁に恵まれてここまできたなあって思います。そういう意味では、ここから5年かけて何かをやるというよりも、スピード感を持って、しっかり、丁寧に、駆け上がっていけたらいいなと思います。

――今後の目標や抱負はありますか?

中島:昔から言っているのは、自分で作った曲で勝負したいですね。なので、チャンスがきたときのために備えて勉強しています。

堀;僕は、やっぱりドームツアーをやりたいです。それが一番の目標でもあり、夢でもあります。ドームでライブをやるために何をしなければならないのか、と意識は常にそこにいっています。

瀬口:同じく、グループとしての目標はドーム目指すことです。僕自身、EXILEさんがドームでライブをしている姿を見てアーティストになりたいと思ったので、そのステージに立ちたいという思いは変わらないです。そこへ向けてまずはアリーナ公演を成功させて、一つずつコツコツとやっていきたいと思っています。

――みなさんドームツアーと言っていますが、リーダーの世界さんはどのように考えていますか?

世界:みんながそう言うなら、スタジアムツアーをやりたいですね。LDHでもまだEXILEしかやっていないので、EXILEを見てきた世代の僕らがスタジアムツアーをやりますというのは、すごく夢のあることだと思います。言うのはただなので、ドームツアーとスタジアムツアーをやりたいですね(笑)。しかも、それを1年につめて、上半期にドームツアーをやって、下半期にスタジアムツアーをやる。そんなグループかつていないので、グループとしてはそこを目標にしたいです。

中島:あと、グループとしてどデカいヒット曲が欲しいですね。