スペインサッカー連盟(RFEF)のルイス・ルビアレス会長(46)は25日、臨時総会でスピーチを行い、会長職を辞任する気がないと明言した。

ことの発端は、20日に行われたオーストラリアニュージーランド女子ワールドカップ(W杯)決勝のセレモニーでの出来事。スペイン女子代表が見事に初優勝を果たすと、セレモニーの壇上でルビアレス会長がFWジェニファー・エルモソの唇へとキスをした。

突然の出来事だったが、これが世界中で大きな波紋を呼ぶことに。エルモソも無理矢理されたと感じており、優勝の喜びの最中であっても許されるものではないと、大きな批判が起きていた。

また、国際サッカー連盟(FIFA)は24日にルビアレス会長への懲戒手続きをスタートさせることを発表。フェアプレーなどの規律違反に当たる可能性があるとしていた。

スペイン政府や、各地域のサッカー連盟の会長からも批判を受け、ルビアレス会長は25日に行われる臨時総会で辞任するものと多くのメディアが報道。しかし、ルビアレス会長は自身の行為は合意的なものであると主張し、辞任するつもりがないと明言し驚かせた。

ピーチの冒頭、ルビアレス会長はセレモニーの前でスペインが優勝した瞬間、VIPのボックス内で観戦していたが、自身の股間を掴み喜び爆発させていた。

この行為について謝罪。ただ、こうしたことは起こるとした。

「自分のものを掴んでしまった幸福感の瞬間にボックス内で起こった出来事について、無条件で謝罪したい」

「でも、私はホルヘ・ビルダに注目したい。ここ数年、我々は多くのことを経験してきた。彼らが今私にしていることを、あなたも経験したのだ」

「私は非常に興奮し、コントロールを失うほどだった。彼はボックスを見上げ、私に勝利を捧げた時、私が『Ole tus huevos(よくやったという意味)』のサインをした」

「もう一度、王室、女王、王女にお詫びをしなければならない。お恥ずかしい限りだ。心からお詫びを申し上げます。自分を正当化するつもりはありません」

王室の前での自制を失った行動については謝罪したルビアレス会長だが、エルモソへのキスに対しては謝罪せず。自身の行為を正当化し続けた。

「キスをし、ハグするという欲望は、娘の1人とキスすること、ハグすることへの欲望と同じだった。従って、それがメディアで売られたとしても、欲望もなければ、支配的な立場を利用したわけでもない」

「テバスに服従する者も、偽りのフェミニズムに服従する者もだ。自発的で、相互的で、陶酔的なキスだった。何よりも合意の上でだ」

あのキスは合意の上で行われたものであり、娘を思う気持ちと同じだとしたルビアレス会長。地震に対する社会の反応は「殺人」だとした。

「彼らは正義を行おうとしているのではなく、虚偽であり、社会的殺人が行われている。彼らは私を殺そうとしている。個人的な状況を超え、スペイン人として我々は自分たちがどこに向かっているのかを塾講しなければならない」

そして、最後には辞任をしないことを明言した。

「私は言う時が来た。このような目に遭うのは何が理由だ?辞職するほどの深刻なことだと思うか?私は辞任しない」

ルビアレス会長はこれを5回叫び、壇上を去ったという。