23日終了時点でセ・リーグ4位に位置するDeNA。CS争いが本格化する中、今一つ調子が上がっていないのがプロ9年目・30歳の山崎康晃だ。

 山崎は2015年のプロ入りから昨季までに通算207セーブをマークしているチームの絶対的守護神だが、今季は23日終了時点で「42登板・3勝6敗4ホールド20セーブ防御率4.42」と今一つ。7月中旬には三浦大輔監督から守護神の座を剥奪されているが、8月23日・広島戦でも「0.1回2失点」を喫するなど復調の兆しは見えていない。

 山崎はこれまでのキャリアで通算501登板を記録していることから、ファンの間では勤続疲労が不振の原因ではという意見が少なくない。一方、体重の増加が投球に悪影響を及ぼしているのではという見方も根強い。

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  山崎は入団当初は公称体重84キロ(177センチ)だったが、今季は88キロ(179センチ)と4キロ増加。ただ、公称は必ずしも実際の体重を反映しているわけではなく、過去の報道では例年キャンプ前の体重は94~95キロだとも伝えられている。入団時から10キロ前後体重が増えていることもあってか、ここ数年はルーキー時代に比べてお腹周りや顎にかなり肉がついているというファンの指摘も多くなっている。

 また、2失点を喫した8月23日・広島戦では、ラジオ解説を務めていた山崎武司氏も「状態の悪さ(の理由)って何かって言ったら完全にウェイトオーバーですよね」、「お腹が出ちゃってるから体のキレが全く(ない)。上半身と下半身のバランスがバラバラだと思う」と山崎の体型面を問題視。その上で「しっかり走り込んでやればすぐ直りますよ」と走り込みなどで減量を行うことを勧めた。

 ファン・OBが問題視している山崎の体型だが、出身校・帝京高の先輩にあたるとんねるず・石橋貴明は本人に直接忠告を与えている。石橋は2022年2月、自身がパーソナリティーを務める『日本生命presents石橋貴明のGATE7』(TBSラジオ)の中で、2021年に山崎と食事をした際、山崎がポテトチップスなどのお菓子を好んで食べていることを知ったと明かす。ただ、「お前、ダメだよ!」、「子供じゃねーんだから」とお菓子を控えるように注意したところ、山崎はこの言いつけを守り、2022年春季キャンプでは7~8キロ減量した状態でキャンプインしたという。

 「山崎は2020年は6セーブ(防御率5.68)、2021年は1セーブ(3.27)と不振で守護神の座も失っていましたが、2022年は減量の成果もあってか37セーブ(1.33)と復活。ただ、2023年1月の報道では、2022年オフに控えていたお菓子を一度解禁したところ、石橋から再度注意を受けたことを明かしたことが伝えられています。2度目の注意を受け再びお菓子は封印したそうですが…」(野球ライター)

 山崎がシーズンに入ってもお菓子断ちを継続しているのかどうかは定かではないが、長びく不振やファン・OBからの指摘を踏まえると、コンディション調整に何らかの変化を加える必要性があることは確かなようだ。

文 / 柴田雅人

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