明治安田生命J1リーグの第25節が26日に行われ、横浜FC横浜F・マリノスニッパツ三ツ沢球技場で対戦した。

 降格圏と勝ち点差「1」の17位で残留争いに身を置く横浜FCと、2位に勝ち点差「2」をつけ首位に立つ横浜FMの“横浜ダービー”は7分、横浜FMのデザインされたCKを防いだ横浜FCがカウンターを仕掛け、右サイドを駆け上がった山下諒也がクロスを入れる。中でフリーの状態で待ち構えていた伊藤翔がGKと1対1となったが、トラップが長くなりゴールを決めることができない。

 すると9分、横浜FMの松原健が右からCKを入れると、ニアサイドでエドゥアルドが頭でそらし、そのボールをアンデルソン・ロペスが頭で押し込んで先制に成功した。

 先制を許した横浜FCは36分、左からのCKで井上潮音が入れたインスイングのボールはGKにパンチングではじかれたが、こぼれ球に反応した林幸太郎がペナルティエリア外から右足を振り抜くと、ボールは鮮やかにゴール右上に吸い込まれ、1-1で前半を終えた。

 同点で迎えた後半の開始早々、横浜FCが逆転に成功する。52分、山根永遠が右から入れたクロスは横浜FMに弾かれ、そのこぼれ球に林が反応するが再びクリアに遭う。しかし、ボールはペナルティエリア内で高く上がり、それをユーリ・ララが頭で落とすと、伊藤が豪快に右足を振り抜いた。このシュートがゴール右上に決まり、横浜FCが逆転に成功した。
 
 さらに63分、横浜FCが追加点を挙げる。横浜FMのクロスを跳ね返したところからカウンターを発動させ、山下が長い距離をドリブルで持ち上がり、右に開いていた伊藤に展開。伊藤がクロスを送ると、横浜FMのエドゥアルドに当たり、ボールはゴールに吸い込まれた。

 勢いが止まらない横浜FCは試合終了間際にも、ロンングカウンターを展開。マルセロ・ヒアンが自陣から長い距離を持ち上がると、ペナルティエリア中央にスルーパスを送る。上がってきた吉野恭平がこのボールに反応し、冷静にゴール左下に流し込んだ。

 最終的に試合は4-1のスコアで終了。横浜FCリーグ戦の連敗を2でストップさせ、貴重な勝ち点3を上積みすることに成功した。一方、首位の横浜FMは勝ち点を伸ばせず、手痛い敗戦となっている。

【スコア】
横浜FC 4-1 横浜F・マリノス

【得点者】
0-1 9分 アンデルソン・ロペス横浜FM
1-1 36分 林幸太郎(横浜FC
2-1 52分 伊藤翔横浜FC
3-1 63分 オウンゴール横浜FC
4-1 90+3分 吉野恭平(横浜FC

“横浜ダービー”でゴールを決めた伊藤翔[写真]J.LEAGUE/J.LEAGUE via Getty Images