女優の川栄李奈と福地桃子が、舞台『千と千尋の神隠し』2024年公演で主人公の千尋を演じることが発表された。2022年からの同舞台で千尋を演じている橋本環奈上白石萌音は同役を続投、4人の“千尋”が舞台に立つこととなる。

【写真】舞台『千と千尋の神隠し』新たに“千尋”に抜てきされた2人

 宮崎駿監督の『千と千尋の神隠し』は、2001年の封切り以降、爆発的な大ヒットとなり、2003年には米国アカデミー賞長編アニメーション映画部門賞を受賞。日本での公開から18年が経った2019年には中国で初めて公開され大きな話題となるなど、その壮大かつ独創的な世界観が日本のみならず世界中で愛され続けてきた。

 その世界的名作を原作にした舞台『千と千尋の神隠し』の世界初演は東宝創立90周年記念作品として2022年、2月28日のプレビュー公演で開幕。『レ・ミゼラブル』オリジナル版の潤色・演出を担い、『ナイツ・テイル ‐騎士物語‐』や『ダディ・ロング・レッグズ』など演劇史に残る名作を生み出してきた英国ロイヤルシェイクスピアカンパニーの名誉アソシエイト・ディレクター、ジョン・ケアードが翻案・演出を手掛け、日本の5大都市劇場、東京・帝国劇場、大阪・梅田芸術劇場メインホール、福岡・博多座、北海道・札幌文化芸術劇場 hitaru、名古屋・御園座で計102回の長期公演を達成。公演中の5月には上演関係者一同が菊田一夫演劇大賞に輝いた。

 この度、2024年公演に出演する千尋役4名のキャストが発表に。既に発表していた、初演からのオリジナル・キャスト、橋本環奈上白石萌音に加え、川栄李奈、福地桃子がオーディションを経て、新・千尋役として出演することが決定。4人の千尋は帝国劇場のの舞台に立つこととなる。

 川栄は、出演にあたり「去年の初演を観劇させてもらった時、細部にまでこだわった演出やキャストのみなさんの熱量を肌で感じ、とても感動したのを今でも覚えています」と振り返り、「まさか自分が千尋を演じられるとは思ってもいなかったので、もうすでに緊張していますが、心強いカンパニーの皆さんにしっかりと食らいつき、最高の作品をお届けできるよう頑張りたいと思います! 楽しみにしていただけたら嬉しいです」とコメント。

 福地は原作映画について「3歳の頃、4歳の兄と母にせがんで映画の初日に渋谷の映画館へ並んで観た記憶があります。奇妙だけれどなんだか惹(ひ)きつけられる作品の力強さを幼心にも覚えています」と思い出を明かし「来年3月帝国劇場から再スタートするという素晴らしいエネルギーと共に、素敵なカンパニーの皆さんと自分自身としっかり向き合い努めてまいります。宜しくお願い致します」と意気込みを述べた。

 舞台『千と千尋の神隠し』は、2024年は3月に東京・帝国劇場、4~7月にロンドン・コロシアム、4月に名古屋・御園座、4~5月に福岡・博多座、5~6月に大阪・梅田芸術劇場メインホール、6月に北海道・札幌文化芸術劇場 hitaruにて上演。

宮崎駿の「崎」は「たつさき」が正式表記

舞台『千と千尋の神隠し』2023‐2024年公演ティザーポスター