9月の防災週間にあわせて独自アンケート調査を実施

自然災害リスクに関する意識調査】

ハザードマップの利活用や日ごろの備えに関する実態について

防災士より事前準備や地図の活用方法でおさえておくべきポイントを解説!~

 株式会社ゼンリンは、9月1日の「防災の日」に際し、全国※1の男女20代~70代を対象に、「自然災害リスクに関する意識調査」を実施しました。当社は、住民のみなさまの安全・安心な暮らしに貢献すべく、地図情報を活用した防災・減災※2活動の啓発を行っています。2021年5月には、内閣府より発表された「避難情報に関するガイドライン」が一部改定され、自然災害に対する対応状況は年々変化しています。防災・減災に役立つツールとしてハザードマップは有効なツールのひとつです。今回の調査では、ハザードマップを実際にどのくらいの人が活用できているのかなど、改めて防災・減災を意識するきっかけになる情報をお届けします。

※1:調査実施期間が2023年7月豪雨被害と重なった秋田県は調査対象外。 ※2: 防災とは、災害被害を「ゼロ」に近づける備え。減災は、災害被害を最小限に抑える備えのこと。

1. 調査サマリ

自宅周辺における自然災害リスクの関心度には地域差が見られ、関心度が最も高いのは河川氾濫

ハザードマップを見て自然災害リスクを把握している人は約4割

自宅周辺の地図をいつでも使えるように準備している人は約2割

2. 調査結果

■自宅周辺における自然災害リスクの関心度には地域差が見られ、関心度が最も高いのは河川氾濫

ハザードマップを見て自然災害リスクを把握している人は約4割

ハザードマップを見たことがある人※3は、65.1%。ハザードマップを見て自宅周辺の自然災害リスクをある程度把握できている人は、38.3%という結果に。年代が上がるにつれて割合が高くなる傾向にあるという結果がでました。一方で、20代は、ハザードマップを見たことがない人・知らない人の合計が51.6%存在し、約5人に1人(17.4%)は、「ハザードマップを知らない」という回答となり、認知度が低いことがわかりました。

※3:ハザードマップを見たことがある人は、「ハザードマップを見て自然災害リスクをある程度把握できている」「ハザードマップを見ているが自然災害リスクはあまり把握していない」の合計(%)

ハザードマップを見て平時の際も役に立っているという声もある一方で、ハザードマップから災害の危険度を読み取る難しさなど、ハザードマップの理解にも課題があることがわかりました。

■自宅周辺の地図をいつでも使えるように準備している人は約2割

備蓄品に関しては、懐中電灯などの光源、飲料水・食料などをいつでも使えるように準備している人は、約半数近く存在しますが、自宅周辺の地図をいつでも使用できるように準備している人は、22.2%という結果に。いざという時に困らないように、地図を含めた準備を日頃からしておくことも重要です。

3.調査まとめ

日本は、地質、気象など自然災害の条件から台風や、豪雨、地震などによる災害が発生しやすく、近年、災害が多発・甚大化しており、自宅周辺の災害リスクに関する意識は高くなっています。ハザードマップにより自宅周辺の自然災害リスクを把握している人は多い傾向にはあるものの、ハザードマップの見方やその活用法、防災・減災の準備という点では、不十分であることが見受けられます。

 調査結果を踏まえ、次章では、ゼンリン防災士の資格を持つ社員より、防災・減災に関して役立つ情報や地図の読み方についてポイントを解説します。

<調査概要>

・調査方法:インターネット調査

・調査機関:ゼンリン調べ(調査ツールFastask使用)

・実施期間:2023年7月20日~24日

・調査対象:全国20代~70代の男女※4

・サンプル数(有効回答数):スクリーニング調査19,054ss 本調査1,434ss※5

※4: 調査実施期間が2023年7月豪雨被害と重なった秋田県は調査対象外。

※5: 本調査のサンプル数は、スクリーニング調査回答結果に応じてウェイトバック済み。

■詳しい調査内容はこちら:https://www.zenrin.co.jp/product/article/riskresearch2023/

4.防災士の資格を持つ当社社員より事前準備や地図の活用方法のポイントを解説!

防災士とは、“自助”、“共助”、“協働”を原則として、社会の様々な場で防災力を高める活動が期待され、十分な意識と一定の知識・技能を修得したことを日本防災士機構が認証する資格です。そんな防災士の資格を保有する社員がゼンリンには、全国で約80名(2022年11月末時点)います。そのうちの一人である、当社社員が防災・減災に役立つ情報を解説します。

防災士の資格を持つ社員 ICT事業本部 ICT公共企画部 課長 浅野 大輔

♢防災・減災の事前準備に必要なこと、実際に行うべき備えとは?

災害時にスムーズに初動対応ができるように、平時から備えておくことが何よりも大事になってきます。私には、子どもが2人おりますが、災害時にそばに居て助けてあげることができるとは限りません。家族の命を守るためにも、災害時の避難行動や初動対応は、「事前に」子どもと一緒に確認し、家族のルールを決めておくことが大切であると思っています。そのためには、下記3点を事前に行うことが防災・減災につながると考えます。

■ポイント

1.地図で自宅周辺の状況を把握する

2.危険箇所を実際に目で確認する

3.身近な人や近隣の人と日頃からコミュニケーションをとる

♢ 防災・減災においての実際の取り組み

自宅周辺を家族でまち歩き。オリジナルの防災マップを活用

私は、自宅周辺の状況を把握するために当社が提供しているオリジナル地図作成が可能な「ゼンリン自主防災マップ」を活用しながら、自宅周辺を実際に家族とまち歩きをして、避難所までの道のりに危険箇所がないかを一緒に確認しました。

避難所の場所や道のりに関しては、ハザードマップなどを通して事前に把握していたものの、いざ歩いてみると有事の際に危険になる可能性のある箇所を数か所発見しました。

例えば、足元をとられる可能性のある側溝があり、大雨の際は滑ってしまうかもしれない、ふたが外れてしまうかもしれないなど、子どもたちに危険であると伝えることができました。大人と子どもでは知識や経験に差があります。大人であれば危険とわかることでも、子どもは平時の状態しか知らず、事前に危険であることを実際に目視しながら教えることができたことは、子どもに防災意識を持たせる良い機会になりました。

持ち出し品/備蓄品を揃える。定期的な見直しまでがセット

持ち出し品/備蓄品の備えをしている人は増えてきていると思いますが、準備をして満足し、定期的な見直しを行っていないケースは多いと思います。いざという時に、食料品の賞味期限が切れていた、子どもの服やおむつのサイズが合わない、など困らないように定期的な見直しをしておきましょう。 

私自身も定期的な見直しを行うように心がけています。また、持ち出し品は、すぐに持ち歩くことができるように必需品だけをまとめてリュックサックに、長期間の在宅避難にも備えて備蓄品もボックスに準備しています。

さらに、地図も定期的な見直しが必要です。住んでいるまちは日々変化するので、定期的に最新の状態にしておきましょう。

♢ここだけはおさえて欲しい。ハザードマップで確認しておくべきポイントを解説

▲自治体提供のハザードマップイメージ

自宅周辺の災害リスクを事前に把握しておくことで、災害時に難を逃れることができる可能性は高くなります。
その把握に有効なツールが、自治体が提供しているハザードマップです。自治体によっては、役所の窓口に行くともらうことができ、ホームページにも公開されています。ハザードマップにはさまざまな情報が掲載されていますが、まずは、下記3点を確認するようにしましょう。

■ポイント

1. 危険な箇所

2. 安全な場所

3. 避難所までの道順

さらに、ハザードマップで避難する場所を確認したら、その情報をもとにまちを実際に歩くことを推奨します。また、我が家では、まち歩きをして作成したオリジナルの防災地図を家族がいつでも見ることができるように冷蔵庫に貼り、家族全員が、日ごろから防災の意識を持つようにしています。

▲地図はゼンリン自主防災マップイメージ

避難する場所は災害別に異なるのでチェックを!

避難場所等は災害別に、災害対策基本法により、設定されています。

避難する場所には、避難所、避難場所、津波避難ビル、津波避難場所などがあり、それぞれ図記号(ピクトグラム)があります。図記号(ピクトグラム)は、ハザードマップに記載されており、避難誘導標識としても設置されていますので、事前に確認するようにしましょう。

▲避難場所の表示方法イメージ 「避難場所+災害種別を併記」※6

※6:内閣府HP:避難場所等の図記号の標準化の取組「JIS Z9098データ集(Word形式)」より引用。

5.当社の防災・減災の主な取り組み

当社は、東日本大震災をきっかけに公助、共助、自助の3つを支援するソリューション、商品・サービスの提供を行っています。

■公助

配信元企業:株式会社ゼンリン

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