ポップスピアニスト・ハラミちゃんが、東京都が推進する「こどもスマイルムーブメント」アンバサダーに任命され、8月28日東京都庁で行われた就任式に出席。こどもアンバサダーに任命された俳優の村山輝星、同じくアンバサダーに就任したタレントの伊集院光、教育評論家・尾木直樹氏、宇宙飛行士・野口聡一氏とともに、小池百合子都知事から任命状を授与された。ほか、WBC日本代表前監督の栗山英樹氏、パラトライアスロンの谷真海選手、ソニーグループシニアアドバイザー・平井一夫氏もアンバサダーに就任、VTRでコメントを寄せた。

【写真】小池百合子都知事が会見場に現れると村山輝星があいさつ

■「こどもスマイルムーブメント」をさらに広げたい

東京都では、「チルドレンファースト」の社会の実現に向けて、子どもを大切にする気運を一層高めるため、企業・NPO・学校・区市町村など幅広い主体と連携しながら、官民が一体となって子どもの笑顔につながるさまざまなアクションを展開する「こどもスマイルムーブメント」を推進。さらに広げていくため 、村山らをアンバサダーに任命した。

小池都知事は「東京都では『チルドレンファースト』という政策を以前からとっております。そして、その中の一環として『こどもスマイルムーブメント』としまして、令和3年12月からこのムーブメントをスタートしております。この中には社会全体で子どもを大切にする、当たり前といえば当たり前ですが、今だからこそ特に力を入れていきたい、ムーブメントにしていきたいとの思いで進めております。企業の皆さんやNPO、そして学校・区市町村など、社会を担うさまざまな皆さま方にご参画いただいて、子どもの笑顔につながるような、そんなアクションを展開をいたしております」と、東京都が進めている「こどもスマイルムーブメント」について語る。

「このムーブメントをさらに広げていこうということで、皆さま方にはアンバサダーに就任をしていただくという形で、ご快諾いただいたことをまず感謝申し上げたいと思います。それぞれの分野でご活躍中の皆さまでございます。そして、社会の宝、子どもさんについてはいろんな思いをお持ちだと思います。どうやってこの東京での子育て、そして学び、これを行っていくのか発信していただきたいと思っております」と、アンバサダーの活動に期待した。

■村山輝星「子ども一人一人の存在とか成長を認めてあげられるムーブメントを」

こどもアンバサダーの村山は「私はこどもアンバサダーに就任して、私がスマイル、笑顔になる時ってどんな時だろうって考えました。私は自分の存在を周りに認めてもらえた時、うれしくなって笑顔になります。例えば、あなたのおかげで私も頑張れたとか、あなたがいたから成功したとか言われると、私も誰かの力になれたんだと思ってうれしくなります。これは私だけじゃなくて、他の子どもたちも同じだと思うので、子ども一人一人の存在とか成長を認めてあげられるようなムーブメントを、企業団体の皆さまと一緒に作り上げられたらなと思います」と、子ども代表らしい意見を述べた。

一方、伊集院は「最初にこのお話を頂いて、他のアンバサダーの顔ぶれを見たときに、僕でいいのかという意識がとても強かったんですね。それは、自分に子どもがいないので子育てをしていないし、自分が通ってきた道も登校拒否から学校を辞めて、ふらふらして、なんだかんだで何とかここにいるという感じで」と、まずは任命されたことへの戸惑いを告白。

「でも、このメンツを見てて何となく意図が分かったんです。そういう子はいっぱいいるんです。そういう子がいっぱいいて、(他のアンバサダーの)みんなが普通に笑顔が絶えない、子どもたちの笑顔を絶やさないという立場にいるとするならば、僕は何だかの理由で一度笑顔が絶えちゃった子にも、もう一回笑ってもらえるような立場でいられればと思ってます。みんな以上の活躍ができるかどうか分かりませんけど、もしかしたらみんなでは手が届かないところが僕だけ見えることもあると思いますので、恥ずかしながら引き受けさせていただきました。いろいろ頑張りたいと思います」と、伊集院ならではのアンバサダーとしての働きをしていくと誓った。

■ハラミちゃん「笑顔になれなかった時期」を告白

ハラミちゃんは、「私はちっちゃい頃からピアニストを目指していて、そんな中でとある時に挫折してしまって、ピアニストの夢を諦めて、一度会社員を経験しているんですけど、そこでもちょっと休職期間というか落ち込んでしまって…。なかなか笑顔になれなかった時期があったんです」と、自身の過去を語る。

「そんな時に仲良かった会社の先輩に、ふと東京の都庁にストリートピアノがあるっていうのをお聞きして。そこで本当に半年ぶりに引きこもりから家を出て、そこでピアノに触れたら、その様子を先輩がiPhoneで撮っていたんですけど、その自分の姿がとっても笑顔になっているのにとっても驚いたっていう経験がありました。本当に4年前に東京都さんがストリートピアノを置いてくださったからこそ、私は笑顔を取り戻すことができたので、今度は私が東京都さんと一緒に取り組みを経て、子どもたちの笑顔を守っていくという、守っていくだけではなく、作っていけるような取り組みができたらと思います」と、過去の感謝の思いを込めつつ、アンバサダーの活動を通して“恩返し”していく意気込みを明かした。

■小池都知事「子どもがスマイルすると大人もスマイルになる」

最後に、小池都知事は「やっぱり『こどもスマイルムーブメント』っていうのは、子どもがスマイルすると大人もスマイルになるんだなということを改めて思いました。フランスの作家で『星の王子さま』という本を書いたアントワーヌ・ド・サン=テグジュペリという人がいますけど、あの中の一文に『大人もみんな子どもだったんだよ』っていう一言があります。みんな子どもになった、そういう子どもの時のことを思い出しながら、子ども目線で、そして子どもたちがどうやってスマイルしていくのか。アンバサダーの皆さんにはこれからも発信をしていただいて、そしてスマイルがあふれる東京にしていきたいと考えております。どうぞ皆さんよろしくお願い申し上げます」と、笑顔があふれる東京への思いをアンバサダーたちへ伝えた。

ハラミちゃんが「こどもスマイルムーブメント」アンバサダー就任式に出席/※ザテレビジョン撮影