10月3日(火)~12月10日(日)の期間、九州国立博物館にて古代メキシコの至宝役140件が集結する特別展『古代メキシコ ―マヤ、アステカ、テオティワカン』が開催される。

メキシコには35もの世界遺産があり、なかでも古代都市の遺跡群は高い人気を誇る。前15世紀から後16世紀のスペイン侵攻までの3千年以上にわたり、多様な環境に適応しながら、独自の文明が花開いた。9月3日(日)までは東京国立博物館にて開催中の同展では、4つの章にわけながら「マヤ」「アステカ」「テオティワカン」という代表的な3つの文明に焦点をあてる。

見どころは3つ。ひとつめは、マヤの代表的な都市国家パレンケの黄金時代を築いたパカル王の妃とされる、赤い辰しん砂しゃに覆われて見つかった通称「赤の女王」。墓の出土品を、メキシコ国内とアメリカ以外で初めて公開する。パカル王の息子と孫、ひ孫に関連する遺物もあわせ、200年にわたる王朝一族の物語を浮き彫りにする。

ふたつめは、古代メキシコの至宝約140件が一挙に集結すること。考古と民族資料の宝庫であるメキシコ国立人類学博物館をはじめ、アルベルト・ルス・ルイリエ パレンケ遺跡博物館、テンプロ・マヨール博物館、テオティワカン考古公園など、メキシコ国内の主要博物館から厳選した約140件を、近年の発掘調査の成果を交えて紹介。

最後は世界遺産の魅力を体感できる展示空間。パレンケのパカル王と王妃(赤の女王)の墓、テンプロ・マヨールの大神殿、テオティワカンの三大ピラミッドなど、メキシコが世界に誇る古代都市遺跡の魅力を、映像や臨場感あふれる展示で再現する。

音声ガイドはメキシコ在住経験のある俳優で歌手の上白石萌音と、『ジョジョの奇妙な冒険ジョセフ・ジョースター役を務めた声優の杉田智和が担当。古代メキシコの世界をめぐる旅をナビゲートする。

火山の噴火や地震、干ばつなど厳しい自然環境のなか、人々は神を信仰し時に畏怖しながら、王と王妃の墓、大神殿、三大ピラミッドなど各文明を代表する壮大なモニュメントを築いた古代メキシコ人たち。同展では、普遍的な神と自然への祈り、そして多様な環境から生み出された独自の世界観と造形美を通して、古代メキシコ文明の奥深さと魅力に迫る。

チケットはイープラスほかプレイガイドにて発売中。

特別展『古代メキシコ ―マヤ、アステカ、テオティワカン』