大きな騒動を起こしているスペインサッカー連盟(RFEF)のルイス・ルビアレス会長に対し、スペイン検察が性的虐待の予備捜査をスタートすることを決めたと発表した。スペイン『EFE』が伝えた。

ルビアレス会長は、オーストラリア&ニュージーランド女子ワールドカップ(W杯)で見事にスペイン女子代表が初優勝を果たした中、セレモニー中にFWジェニファー・エルモソの口にキスをしたとして大きな騒動を起こしていた。

世界中から批判を受け、エルモソも望んでいたものではなかったとした中、ルビアレス会長は25日の臨時総会で「キスは合意の上」と語り、「辞任する気はない」と強気な姿勢を見せた。

さらに、RFEFは会長を貶めているとしてエルモソに対して可能な限りの法的措置を取ると発表。しかし、26日に国際サッカー連盟(FIFA)がルビアレス会長の暫定的な職務停止処分を発表。90日間の職務停止となり、エルモソへの接触も禁じられていた。

本人の主張とは裏腹に、周囲の目は冷ややかで、スペイン政府も問題視しているこの件だが、スペイン検察は告訴状を受けて「捜査手続き」を開始したとのこと。エルモソに対する性的暴行を告発する可能性があるという。

この判断は、エルモソの発言を考慮してのこと。キスが「同意されていなかった」ことに疑いの余地がないため、事実の調査を行うという。また、エルモソに対し、「性的暴行犯罪の被害者としての権利を知らせる」とし、15日以内に検察へ連絡する機会を与えることになるようだ。

なお、まだ司法手続きは始まっておらず、あくまでも告訴を正式に行えることを伝えている状況とのことだ。

問題となっている行為だが、ルビアレス氏が両手でエルモソの頭を押さえて口にキスをしていることが性的暴行罪に当たる可能性があるという。

本人の主張とは裏腹に、大きな動きを見せている状況。果たしてどういった方向に進んでいくのか注目される。