注目のサバイバル型オーディション番組『R U Next?(アーユーネクスト)』が、ついに最終章へ足を踏み入れた。セミファイナルとなった9話の放送では、選ばれし精鋭たちが夢のステージへとまた一歩近づき、最終回となる次回へのチケットを獲得した。

(参考:【写真】ファイナリストとなった日本人3名

 セミファイナル当日、まずはグローバル投票による順位の発表が行われた。5位として名前を呼ばれたのはユナ。2回目の投票よりランクが上がり、メンバー暫定圏内となる6位以内に入ることができた。4位はジウ、3位は前回1位のミンジュ、そして少しずつ順位を上げたジミンがついに2位となった。

 グローバル投票の1位はヨンソ。これまで2位をキープしてきたヨンソが1位となり、喜びの表情を見せた。最後のデビューメンバー圏内となる6位となったのはシャネルだ。想像していなかった順位として、本人も喜びよりも驚きが大きかったようだ。

 先にステージを飾るのは「Pride」チーム。サブ1ボーカルを務めることとなったジヒョンは、安定感を持ったまま歌えるかどうか不安な思いを抱えていた。

 シャネルは「Scrum」をやりたい気持ち、できなかったことに対する悔しさを持ちながら練習を開始した。初めは気持ちの切り替えに悩んでいたが、練習に集中するうちに気持ちが楽になってきたという。ジヒョンはシャネルをはじめとするメンバーたちにアドバイスをもらいながら練習を重ねる。

 ヒメナは実力あるオンニたちに囲まれ、また、初めてのラップパートもある中で言語の壁を感じ、上手く相談できず悩みを一人で抱え続けてしまう。

 そんな中、コーチを務めるアイキが練習室にやってくる。練習を見て、6人に必要なのは自信やイメージの設定だとアドバイス。一つひとつの瞬間に、一人ひとりのイメージを作り上げられるようアドバイスをしていく。悩んでいたヒメナも、アイキからの熱心な指導により表情管理を学んでいった。

 アイキからのアドバイスの通り、全員がイメージを作り上げ、細かい表情まで注意が行き届いていた。6人の熱意によって完璧に作り上げられた舞台では、パワフルな楽曲の中に見える笑顔がいつも以上に魅力的だった。舞台を見ていた別チームの練習生たちも脅威に感じたようだ。

 コーチ陣からの評価も心強いものだった。ジェファンは、後半から一気に目立つことができていたと特にヒメナがよかったとコメント。アイキも、自分がした「パワフルに」というアドバイスをしっかり吸収できていたと評価した。ジミンは、以前練習生全体の1位だったことが確かだったと思わせるようなパフォーマンスだったと、大先輩であるギュリから嬉しいコメントをもらうことができた。またギュリは、その隣でユナも輝いており、2人が曲の魅力を上手く活かし、ステージの中心を作っていたのではないかとコメントした。

 ヨンソに対しては、アイキから「うますぎた」イヒョンからも「ヨンソにぴったりだった」との評価が。どんどんヨンソに目を奪われた、そして努力して客観的に自分を見ることができていたという言葉を受け取った。

 控室で発表された「Pride」チーム内の順位は1位からヨンソ、ヒメナ、ジミンとなった。チーム点数は5158点だ。ヒメナが2位になったことを、ユナがお姉ちゃんのような表情で喜んでいた部分からも、チームの雰囲気の良さが伺えた。

 2つ目の新曲ステージは「Scrum」。ラグビーなどでお互いに肩を押し合って攻撃する形がモチーフとなっており、一緒に打ち勝っていくというメッセージが込められているという。

 個人よりもチームワークが大切だという歌詞に対して、自分達の置かれた状況を重ねる練習生たち。人がどんどん減っていっている現実を寂しく感じていたモカは、脱落していった友人への想いや自分が初回以降デビュー圏内の順位を掴めていない現状への気持ちを思い出していた。ウォンヒや他のメンバーも同じように、自分達の勝利を切に願っていた。

 練習コーチとしてやってきたジェファンは、歌詞が練習生たちの状況によく合っていると感じ、アドバイスとして、歌は自分のためでなく届けるためのものであるため、もう少し希望にあふれた明るいエネルギーを足すといいとコメント。それを受けた6人は、気持ちを少し入れ替えて練習に挑む。

 ステージ上の扉が開くと、緊張を感じさせないような自信たっぷりの表情で登場した6人。センターを務めたジョンウンを筆頭に、笑顔が弾けている。それぞれが与えられた役割をしっかりこなしていた。

 パフォーマンスが終わると、コーチ陣からが絶賛の声が。ギュリが涙を流す姿を目にし、舞台上の練習生が泣き出す場面も。

 モカはステージを振り返り、笑顔になろうとしたのではなく初めて心から楽しむことができた、ジョンウンは幸せにステージを終えることができたとコメントした。

 ギュリは、コーチという立場ではみんなを厳しく評価しなくてはいけないが、心の中では練習生たちを大事に思っているという。そのため、「Scrum」のステージで6人が本当にやりたかったアイドルとしての姿を見ることができ胸が熱くなったようだ。

 イヒョンは、評価するのが嫌なほどいい舞台だったとしながらも、コーチとしての評価を残した。まず、モカは曲が似合っており、魅力を全て見せることができていたという。マンドゥも続けて、トップレベルだったとモカを評価した。また、ジョンウンに対しても、難しいパートをうまくこなしたことに対する評価が、イロハに対しても緊張が解けて楽しんでいる姿が見られたと前向きな評価があった。

 一方で、ジウとミンジュに対しては自分のスタイルの通りに歌を上手くこなしていたものの、ジャンルによって変化を起こすことができるようにしなくてはならないという指摘があった。

 また、ウォンヒに対してはイヒョンから嬉しいコメントが。これからももっと成長すると思うという今後に期待したくなる評価だった。

 控室に戻るとチーム内の順位が。1位は同点でミンジュとモカ。3位はウォンヒとなっていた。

 今回のステージ準備期間、12人の練習生たちを集めスヨンとの相談タイムが設けられた。トップバッターはジヒョン。ダイエットについて相談すると場が明るい雰囲気に。練習生たちは大先輩であるスヨンと悩みを共有しアドバイスをもらうことで心が軽くなったようだ。

 ヒメナの番が来ると、初めてヒメナが涙を流す場面も。韓国語がうまく使えず、もどかしい時間を過ごしていたようだ。2002年に日本でデビューしたスヨンからは、前向きな言葉が贈られていた。

 ここで突然現実が訪れた。スヨンから告げられたのはセミファイナル2つ目のミッションだ。グローバルK-POPミッションと題し、MVが一億回以上再生された楽曲を課題曲とするという。

 選ばれた課題はTWICEの「Feel Special」とIVEの「ELEVEN」だ。突然の2つ目のミッションの発表に、練習生たちは驚きの表情を見せた。そしてすぐに行われるオーディションのため、急ピッチで練習を行うことに。

 どちらのチームも狙いは「ELEVEN」。音域が高くリスクのある「Feel Special」は避けたいという考えのようだ。突然の出来事で対応するのが難しかったものの、モカにとってはいい機会となった。オーディションの中で評価され、自信がついたようだ。

 結果的にScrumチームが「Feel special」を、Prideチームが「ELEVEN」を担当することとなった。

 本番のステージを迎える前、第1ミッションの結果が発表された。350点差でScrumチームがリードしているようだった。全体点数と考えると十分に逆転が可能な点数であることから、会場には緊張感が走った。

 第2ミッションの先攻はScrumチームの「Feel special」だ。歌唱力が必要となるセンターはイロハが務めるようだ。1つ目のミッションでも志望パートが被ったモカとウォンヒが今回も同じパートを志望していたが、ウォンヒがモカを思いやり譲る結果に。その後ボーカル練習を一緒に行った2人。チームはバッチリなようだ。

 「Scrum」の時とはまた違う雰囲気で登場した6人。コーチ陣からは次々に「大どんでん返しだ」という言葉が飛び出していた。いつもは細かい部分まで批評するイヒョンも、全員がよく見える最高のステージだと賞賛のコメントだけを残し、マイクを置いたほどだ。

 チョグォンも、曲名の通りスペシャルな舞台だったという。特にモカを評価する声には他のコーチも頷いていた。これまで苦労も多かったはずだが、キラキラした姿を見せてくれたという。

 一方でイロハは、ボーカルの技術が不足していたことやプレッシャーを感じている表情になっていたことが指摘された。

 最後に再びマイクを手に取ったイヒョンは、誰も触れていなかったミンジュに対して高評価のコメント。いつも厳しい評価をしていたが、今回は曲に合うように表現しようと努力していた姿が見られたことを称賛されていた。

 続いた「ELEVEN」のステージ。練習期間にはアイキからダンスについて、ジェファンからボーカルについて細かい部分までレッスンを受けていた。350点の差をひっくり返すため、ディテールまで気を配った完璧なステージを見せようと意気込む6人。

 しかし、終了後のコーチ陣の表情は曇っていた。まずジェファンからは、息切れがしてしまい呼吸をうまく整えられていなかったというコメントが。シャネルは普段音を外すことはなかったが、今回はシャネルも含め全員がうまく乗せられていなかったようだ。

 ジヒョンが歌い出しから不安定だったこと、シャネルビブラートなどの仕上げが少し雑だったことなど、これまであまり指摘されていなかったような部分が特別コーチシンクンからも指摘された。チョグォンからはユナへ、メインボーカルとしては努力の結果が見られたものの、もっと自分を見せられるはずだったと悔しい評価があった。

 それでも、ヒメナのエナジーが楽曲のバランスを保ってたという。ヒメナに対しては少しポジティブなコメントも聞こえたが、それ以外は残念なステージとなってしまった。

 ついに訪れた最終結果の発表の時間。勝利チームのベネフィットは200点であることもここで告げられた。勝利チームで最も高い得点を獲得した練習生にも、200点が追加される。

 まずは各チームの1位が発表された。「Pride」チームの1位はヒメナ。予想していなかった結果に本人は驚きの表情だ。「Scrum」チームはモカ。コーチ陣も納得の結果となった。

 総合結果は、約900点の差をつけScrumチームが勝利。モカは合計で400点のベネフィットを手にし、前回のラウンドからの大逆転を果たした。

 HIGH LEVELになった経験もなくセミファイナルまで来れただけで不思議だったというモカだったが、ここに来て光る実力を見せることができたようだ。

 今回までの結果を集計し、ついに順位発表式が行われるときが来た。NEXT ZONEに上がることができるのは12人のうち6人。それ以外の練習生は自動的に脱落候補者となり、今回はその中から2人脱落することになる。

 NEXT ZONEに上がる5位から発表され、順にジウ、イロハ、ヨンソ、モカの名前が呼ばれた。6位はジミン。NEXT ZONEに上がることができなかった7位の練習生とはたった2点差だったことがわかると、練習生たちは息をのんだ。

 晴れて1位になったのはミンジュ。人生で忘れられない経験となった、と笑顔を見せた。

 ファイナルステージに進むことができるのはたった10人。7位はウォンヒ、8位はユナ、9位はジョンウンとなった。ファイナルへ進むことができるのはあと一人。シャネル、ジヒョン、ヒメナという実力あるメンバーが残ってしまっている。

 脱落者となってしまったのは、ジヒョンとシャネルの二人。ヒメナは10位として舞台に残ることとなった。自分自身の個性を守りながらここまでやってきたジヒョン、そして確実に上位を掴み続けていたシャネルの脱落には残る練習生たちも苦しい表情だった。

 次回はファイナルステージ。残る10人は、次回の放送で自分自身の『R U Next?』のクライマックスに向かうこととなる。デビューへの道と、次の夢へと進む道。10人の夢の行方となる物語の結末を、この目ではっきりと見届けたい。

(文=フルヤトモコ)

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