乃木坂46の公式ライバルグループとして結成された、僕が見たかった青空(略称・僕青)。6月15日にはオーディション合格した23人のメンバー発表会が行われ、8月30日には注目のデビューシングル「青空について考える」がリリースされた。活動スタートから約2カ月が経つが、今グループはどのような雰囲気なのだろうか。今回は7人のメンバーに連続インタビューを実施。第1回目はデビューシングルのセンター、高校1年生16歳の八木仁愛(とあ)にメンバー間の様子、これからの目標などを聞いた。

【写真】少し照れた表情で上目遣いをする八木仁愛

■4歳の頃からヒップホップダンスの経験者

――まず、オーディションに応募したきっかけから教えてください。

私、アイドルが本当に大好きで、小さいときからの憧れでした。色々なグループを見てきていて、でも自分は性格的に目立つタイプじゃないし、いくつかオーディションも落ちてしまっていたので諦めていたんです。そんなときにSNSで今回のオーディションを見つけて、これでダメだったらもう諦めるつもりでした。今高校1年で、目指すんだったらここまでと決めていたし、本当に最後の気持ちで受けたオーディションです。合格できて、本当に嬉しいです。

――メンバー発表会から約2カ月。アイドル活動を始めて現在の心境はどのようなものですか?

全てが新しいことばかりなので日々不安や緊張を感じる場面も多いですけど、メンバーみんなで楽しく頑張っています。レッスンも大変だけど楽しいし、自主練では教えあったりしていて。

――八木さんは歌、ダンスのどちらが得意ですか?

歌は未経験で、ダンスは4歳の頃からヒップホップを習っていました。ただ、ヒップホップとアイドルのダンスは系統がまったく違うので、私も踊っていてけっこう戸惑う瞬間があるんです。教えてあげられるところは教えてあげて、私自身もレベルアップできるように自主練しているところです。

■合宿を通して、一緒に頑張っていく仲間に

――この2カ月間、メンバーと過ごしてグループにどんな印象を感じていますか?

最初の1、2週間はみんな初めましてだったのでガチガチに緊張していたんですけど、合宿を通してすごく仲良くなりました。今は毎日のように会っているので、一緒に頑張っていく仲間だという意識が強くなったと思います。

――初対面から印象が変わったメンバーはいますか?

吉本此那(ここな)ちゃん! 雰囲気がクールビューティーという感じだったのであまりおしゃべりしない子なのかなと思っていたんですけど、すっごい面白い。ムードメーカーともちょっと違って、さっぱりしているけどよく笑って可愛いです。ムードメーカーというとすずちゃん(早崎すずき)がそうで、ホントにずっとしゃべっています。もう止まらずに永遠にしゃべっていますね(笑)。

■1stシングルで気づいた「希望を諦めないこと」

――記念すべき1stシングルではセンターに抜擢されました。

私は小さい頃からクラスでも目立つタイプではなかったから、「センターです!」と胸を張って言えるほどの自信がなくて、それこそ最初に言われたときは「無理だと思うんです…」って言っちゃったくらいです。私はみんなに支えてもらっているセンターなんです。それにセンターといっても常に私が真ん中にいる曲ではなくて、ダンスでも歌でもそれぞれがフィーチャーされて、グループ全体が見える曲。私としてはセンターではありますけど、グループの中での1つの位置としてそこに就いている、みたいな意識です。

――1stシングル「青空について考える」はキャッチ―なメロディが耳に残る爽やかな青春ソングです。この楽曲に感じたこと、この楽曲でファンに伝えたいことは?

曲調自体は爽やかで明るい「夏!」って感じのキャッチーな楽曲ですが、歌詞は深くて、青春真っただ中の人、青春は過ぎたという人も共感できるメッセージ性のある歌だと思います。私は2番の「希望とは何も諦めないこと」という歌詞が特に好きで、この言葉には背中を押されます。

正直に言うと、最初はよく分からなかったんですよ。「希望がなんで何も諦めないことなんだろう?」って。でもこの活動をしていくうちに、絶対諦めずに探し続けてきたから、“今”という希望を見つけられたんだというのが分かってきて、メンバーの中にもそういう子って多いと思うんです。諦めないことがこうして希望につながるんだって、最近だんだん理解できるようになってきました。聴いていただいた方にもそういう気持ちを伝えていきたいです。

■生活の中で「僕青」がいつもそばにいるようになりたい

――自分はこういうところでグループの力になっていきたい、というビジョンがあれば教えてください。

やっぱりダンスを小さい頃からやっていたので、その方面で引っ張っていければいいなと思っています。「僕青」に対しては、空みたいなグループを目指したい。空って毎日景色が違うじゃないですか。天気もそうだし、雲の形だってそう。同じ日なんて一日もなくて、それと同じように、囚われすぎずにできることには全部チャレンジして、色々なカラーを出せるグループになっていきたいです。

――これからの活動で楽しみにしていること。やってみたいことは?

いろんな地方からメンバーが集まっているので、みんなの出身地でライブをしていきたいです。地方の応援してくれている方たちにも会えるし、いろんな景色を見てみたい。そのためには、まずは単独ライブができるようになることが目標ですね。ライブの他にも、生活の中で、ちょっと目を移したときに「僕青」がそこにいるようになれると嬉しいです。本屋さんに行ったら誰かが雑誌に載っていて、テレビを点けたら誰かしらが番組に出ているみたいな。そういう活動になっていけたらいいなと思います。

――八木さん自身の目標はありますか?

1つに決めずにと思っているんですけど、演技のお仕事には興味があります。お芝居を通して、また違った自分を見つけられそうな気がします。

――最後に、応援してくれているファンにメッセージをお願いします。

まだまだ足りないところだらけで他のアイドルさんに比べたら足元にも及ばないですけど、23人みんなで精いっぱい頑張っていきます。まだお披露目から2カ月ぐらいなので、皆さんも私たちについて知らないことだらけだと思います。その分、フレッシュさが今の良さなんじゃないかなと思うし、飾ろうと思ってもまだ飾れないので(笑)。このインタビューでちょっとでも「僕青」に興味を持っていただけた方がいたら嬉しいです。これから温かく見守って応援してください、よろしくお願いします。

◆取材・文/鈴木康道

僕が見たかった青空でセンターを務める八木仁愛/撮影=友野雄