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ヘンリー王子とメーガン妃が手がけたドキュメンタリー番組『ハート・オブ・インビクタス -負傷戦士と不屈の魂-(原題:Heart Of Invictus)』全5エピソードが、Netflixによって配信開始された。番組の中で、王子はアフガニスタンから帰国後、自身が持つトラウマに気付いたことを明かした。そして当時の出来事を回想し「サポート体制や専門家のアドバイスもなかった」と言い、「誰も助けてくれなかった」と王室を強く非難した。

Netflix8月30日に配信開始した『ハート・オブ・インビクタス -負傷戦士と不屈の魂-』は、ヘンリー王子メーガン妃が運営する「アーチウェル・プロダクション」と、ヘンリー王子がパトロンを務める「インヴィクタス・ゲーム財団」のパートナーシップのもとに制作されたドキュメンタリー番組だ。

「インヴィクタス・ゲーム」は、ヘンリー王子が2014年に設立した負傷軍人のための国際スポーツ大会である。

番組は、2020年にオランダの首都ハーグで開催予定だった同大会の準備をする選手や主催者の姿を追ったものだ。大会はパンデミックのため延期となり、2022年に開催された。

ヘンリー王子は同番組のエグゼクティブプロデューサーを務めるとともに、メーガン妃と共に番組にも出演している。あるエピソードでは、王子がインタビュアーから戦地における心的外傷後ストレス障害PTSD)やトラウマについて聞かれる場面があった。すると王子は、自身の体験を告白するとともに王室を激しく批判し始めたのだ。

王子は兵士として派遣されていたアフガニスタンから帰還後、自身が幼い頃に経験したことがトラウマになっていることに気付いたと明かした。

「僕自身の経験でしか話せないが、2012年にアフガニスタンでアパッチを操縦した後、どこかで解明したんだ。きっかけはアフガニスタンから帰国したことだった。でも、そこで明らかになったのは、僕が12歳だった1997年頃の問題だった。幼い頃に母を亡くしたという、自分でも気付かないトラウマがあったんだ。」

しかし当時の王室内では、トラウマに苦しむヘンリー王子をサポートするシステムはなかったそうで、王子は「このことについては決して議論されず、僕も黙っていた。他の若者達と同じように、僕も気持ちを押し殺していた」と語った。

そんなヘンリー王子が自身のトラウマに気付いた時は、かなり大きなショックを受けたという。

「すべてが明らかになった時、壁から跳ね返されるような衝撃を受けた。何が起こっているんだ?という感じだった。今の僕は若さと引き換えに、すべてを感じているんだ。」

そして王子は、トラウマに対処してくれなかった王室に対して、このような批判を浴びせた。

「僕にとって最大の葛藤は、周囲に本当に助けてくれる人がいなかったことだ。サポート体制も、ネットワークも、実際に自分に何が起こっているのかを見極める専門家のアドバイスもなかった。」

さらに王子は、「残念なことに、ほとんどの人が初めてセラピーを受けたいと考えるのは、床に横たわり胎児のような姿勢になっている時なんだ。人々はおそらく、事前にこのような事態に対処しておけばよかったと思うだろう。それこそが、僕が本当に変えたいことなんだ」と付け加えた。

画像1~3枚目は『Invictus Games Foundation 2022年4月25日付Instagram「“You have all summited your mountain.”」、2022年8月19日付Instagram「Happy #WorldPhotographyDay」、2022年4月16日付Instagram「Joined by our CEO Dominic Reid and former Dutch Team Captain Edwin de Wolf,」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 寺前郁美)

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