AIを活用したアダプティブな対話式 ICT 教材の開発と提供を行う株式会社すららネット(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:湯野川孝彦)では、2023年8月19、20日に開催された日本デジタル教科書学会第12回年次大会にて、大会唯一の民間企業として研究発表を行いました。今回は「教科書と連動させたアダプティブラーニングシステム利用における実績」と題し、当社ICT教材「すらら」の2023年3月に大幅リニューアルにより、児童生徒の学習内容及び学習意欲が優位に変化したことの成果を報告しました。

4回連続研究成果発表は民間企業では稀有な取り組み

日本デジタル教科書学会は、デジタル教科書・教材に関する学術的な研究および授業実践を行い、その効果や意義を発信することを目的に2012年5月に発足した学会です。

当学会でのすららネットの研究発表は今回で4回連続となります。これまで当社サービスの学習効果と意義を検証し発表しており、民間企業としては稀有な取り組みです。すららネットは、ICT教材導入の次のフェーズを見据え、学習データ利活用の有用性を検証し、エビデンスに基づいた運用の提案をすることで、教育業界のDX化に貢献していきたいと考えています。

「すらら」の大幅リニューアルによる学習内容及び学習意欲の優位差を確認

2023年3月「すらら」リニューアル画面

今回は、今年3月に大幅リニューアルをしたICT教材「すらら」の学習導線の変更を踏まえ、特に教科書の目次ページとICT教材での学習を連動させることによる、学習者の利用状況を検証し、成果についての研究を発表しました。

「すらら」では、多種多様な学習データの取得が可能です。その中から取り組みの時間、学習ユニット数、学習ドリル正誤結果、システム検出弱点数、検出弱点箇所復習率、レクチャー(授業)視聴時間、ドリル回答時間を測定項目としました。対象は、「すらら」を学校契約で利用している中学2、3年生から無作為に抜き出した90名で、「すらら」リニューアル前後での比較検証を行いました。

特筆すべき点は、リニューアル後に弱点復習率が6.1%上昇したことです。この結果についてすららネットでは、見つかった弱点を復習しようとする意思が働くため、教科書と「すらら」が対応した結果、普段の授業との連動が図れ、今までよりも「わかるようになりたい」という意思が働いたと推察しています。

平均正答率と復習率

個別最適化学習の実現に必要なのは体系学習と教科書連動の両輪

 すららネットのICT教材「すらら」は、ゼロから誰でもわかるよう学年にとらわれない体系学習が特長の一つです。一方で日々の学校での学習は、教科書が中心となっているため、児童生徒にとっては教科書で学ぶことは1つの指標となっています。

今回の検証結果から、教科書の内容に沿う仕組みは、学習者にとってわかりやすく、学習意欲の向上につながる仕組みであることが示唆されました。個別最適な学習の実現には、個々の学習者に合わせた体系的な学習と教科書連動の両輪が必要です。今後はこの両輪の有機的な運用に向けた取り組みと、その効果についても検証していきたいと考えています。

■AI×アダプティブラーニング教材「すらら」

「すらら」は、小学校から高校までの国語、算数/数学、英語、理科、社会 5教科の学習を、先生役のアニメーションキャラクターと一緒に、一人一人の理解度に合わせて進めることができるアダプティブなICT教材です。レクチャー機能、ドリル機能、テスト機能により、一人ひとりの学力に応じて理解→定着→活用のサイクルを繰り返し、学習内容の理解と定着をワンストップで実現します。初めて学習する分野でも一人で学習を進めることができるのが特長で、学習塾をはじめ、小・中・高校、高等教育機関、放課後等デイサービスや個人学習等幅広い活用が広がっています。

■株式会社すららネット

すららネットは、「教育に変革を、子どもたちに生きる力を。」を企業理念とし、AIを活用したアダプティブな対話式 ICT 教材「すらら」と「すららドリル」を、国内では 約 2,100校の学校、塾等26万人を超える児童生徒に提供しています。全国の公立学校、有名私立中高、大手塾での活用が広がる一方で、発達障がいや学習障がい、不登校、経済的困窮世帯を含む生徒に学習の機会を提供するなど、日本の教育課題の解決を図ることで成長を続け、代表的な EdTechスタートアップ企業として2017年に東証マザーズ(現東証グロース市場)に上場しました。

配信元企業:株式会社 すららネット

企業プレスリリース詳細へ

PR TIMESトップへ