長崎県にある壱岐島には、1日のうち数時間しか”参道”が現れず、その時以外はほぼ到達不可能な神社が存在します。そこに実際に行ってみました。

干潮以外は海水で参拝不可

小さな面積に「日本一神社が多いエリア」と称される長崎県の壱岐島。ここには、1日のうち数時間しか”参道”が現れず、その時以外はほぼ到達不可能な神社が存在します。島の東部にある「小島神社」です。

この神社は海岸から200m沖合に位置し、海を隔てて、沖にある小島の手前に鳥居が立っているという出で立ちです。干潮時の前後以外は参道が海で閉ざされており、潮が引くと、その参道が姿を現し、鳥居をくぐってその小島に行くことができるのです。

取材日の干潮は16時半頃、そのときに実際に行ってみると参道があわらになっており、鳥居をくぐって小島へ渡ることができました。小島側の道はゴツゴツした岩などがあり、歩きにくいです。そうして小島の裏手まで進むと、もうひとつ鳥居があり階段が見えました、そこを登ると、この神社の拝殿が出現します。

この小島神社は、創建400年の歴史を持つ小島全体が神域とされており、小枝一本持ち出すことが許されないのだとか。主祭神は、天照大神の弟神である須佐之男命(すさのおのみこと)、その母神である伊邪那美命(いざなみのみこと)など祀っており、恋愛成就や縁結び、商売繁盛、開運に神徳があるとのこと。また、この神社はその性質から「壱岐のモンサンミッシェル」とも呼ばれているそうです。

小島神社(乗りものニュース編集部撮影)。