プレミアリーグ第4節、バーンリーvsトッテナムが2日にターフ・ムーアで行われ、アウェイのトッテナムが2-5で快勝した。

ポステコグルー新体制でリーグ戦2勝1分けと好スタートを切ったトッテナムは、バーンリーとのアウェイゲームで3連勝を狙った。前節のボーンマス戦ではマディソンの加入後初ゴールに2試合連続のクリーンシートで2-0の快勝。その一方で、EFLカップのフルアム戦では先発9人入れ替えが大きく響きPK戦の末に新体制初黒星となった。

ポステコグルー監督は開幕連敗スタートの昨季チャンピオンシップ王者との一戦ではボーンマス戦から先発1人を変更。リシャルリソンに代えてソロモンを左ウイングで起用し、ソン・フンミンを最前線に配置した。

立ち上がりからトッテナムのビルドアップに対して、可変式の[4-4-2]の布陣で前から強い圧力をかけるバーンリー。すると、良い入りを見せたホームチームがファーストチャンスをモノにした。

4分、自陣右サイドでの細かい繋ぎからスムーズに左サイドへ展開。コレオショがDFペドロ・ポロとのマッチアップを制してボックス内に侵入すると、ゴールライン際からのプルバックをゴール前のフォスターが左足ワンタッチで合わせた。

今季のリーグ戦で初めて先制点を奪われたトッテナムはすぐさま反撃を開始。徐々に相手のプレッシャーをいなして相手陣内の深い位置までボールを前進。ボックス付近でソロモンに続けて決定機が訪れるが、リーグ初先発でアピールの意識が過剰か、強引な仕掛けやシュートでチャンスをフイにしてしまう。

それでも、一進一退の攻防の中でチャンスを見逃さない好調のスパーズは頼れる新スキッパーが魅せる。16分、ポロからのロングフィードに完璧なタイミングで抜け出したソン・フンミンは一度左を並走するソロモンに預けてボックス右で受け直すと、DFとGKに寄せ切られる前に見事な右足のループシュートを流し込み、待望の今季初ゴールを挙げた。

1-1の振り出しに戻った試合はここから一気にアウェイチームペースに傾くかに思われたが、ターフ・ムーアの熱狂的な後押しに勇気づけられるホームチームもカウンターを軸に応戦。コレオショの再三のドリブル突破、アムドゥニの枠のわずか左に外れる強烈なミドルシュートでスタンドが大きく沸く。

しかし、前半半ばを過ぎると、マディソンやクルゼフスキが個のクオリティを発揮し、違いを生み始めたトッテナムが一気に攻勢を強める。ハイプレスからのショートカウンター、ボックス付近での細かい崩しからマディソンやポロが際どいシュートを続けて放っていくと、前半終了間際に押し切った。

前半アディショナルタイム3分、左CKの二次攻撃からマディソンのボックス左での仕掛けからクルゼフスキ、ウドジェと連続シュート。これはブロックに阻まれたが、ペナルティアーク右でこぼれに反応したロメロが右足の弾丸シュートをゴール右上隅に突き刺し、逆転してハーフタイムを迎えた。

迎えた後半、2枚替えを敢行したバーンリーは3バックの形に変更。立ち上がりにはコレオショの鮮やかな仕掛け、途中投入ブラウンヒルのミドルシュートでゴールに迫る場面を作ったが、アウェイチームの個の力に屈する。

54分、相手陣内左サイドでウドジェがボールを奪うと、ぽっかりと空いたバイタルエリアで浮いたマディソンにすかさず繋ぐ。そして、マディソンは枠の外側から内側に巻く完璧な右足シュートをゴール右隅に突き刺し、2試合連続ゴールとした。

この直後にはフォースターの裏抜けから決定機を作られるも、GKヴィカーリオの圧巻のセーブで事なきを得たトッテナムは、鮮やかな攻撃から続けてゴールネットを揺らす。

まずは63分、マディソンを起点とした左サイドからの崩しでソロモンがボックス左に持ち込んで冷静に中央へラストパスを送ると、これをソン・フンミンが右足の鋭いシュートで決め切る。続く66分にはポロのミドルレンジからの完璧なスルーパスに抜け出した韓国代表FWがボックス内で冷静にGKとの一対一を制し、瞬く間にハットトリックを達成した。

これで勝利を確信したポステコグルー監督は、殊勲のソン・フンミン含む前線4枚に加え、カードをもらっていたパプ・サールを下げてホイビュアやリシャルリソン、ペリシッチら控え選手をピッチに送り出す。

大量リードもあって試合終盤はバーンリーの攻勢を受ける形となり、試合終了間際の94分にはブラウンヒルに1点を返されるが、2-5のスコアで試合をクローズ。新キャプテンのハットトリックに副キャプテン2人もゴールを挙げる新しいリーダーズ揃い踏みの大勝で3連勝を飾った。

一方、攻撃面ではポジティブな部分を示したものの、守備崩壊が続くバーンリーは開幕3連敗となった。