3日、明治安田生命J1リーグ第26節のFC東京vsアビスパ福岡味の素スタジアムで行われ、アウェイの福岡が1-2で勝利を収めた。

6日と10日に行われるYBCルヴァンカップ準々決勝でも実現したこの対戦カード。今回はこの3連戦の口火を切るゲームとなった。

ホームの10位・FC東京は2試合勝ちなしという状況。第24節の横浜F・マリノス戦、第25節のヴィッセル神戸戦はどちらも後半アディショナルタイムにゴールを許し、勝ち点をとりこぼしていた。今節は森重がメンバーから外れ、木村が最終ラインに入った。

対する8位・福岡は、現在リーグ戦2連敗中。前節の京都サンガF.C.戦は前半途中に数的優位を得るも、それを活かせず0-2で敗れていた。先月30日に天皇杯準々決勝の湘南ベルマーレ戦があった中、京都戦からはスタメンを3人変更。湘南戦でゴールを決めた佐藤や、小田、井上がスタメンに入った。

立ち上がりから押し込んだ福岡。2分に早速、先制点を奪う。前線でボールを奪い、波状攻撃を仕掛けると、左ポケットにいた前にボールが渡る。ファーにいた佐藤が滑り込みながらクロスに合わせ、福岡が幸先良くリードを得た。

福岡は立て続けにゴールを奪う。11分、左サイド高い位置でのスローインを紺野がゴールライン際で受けると、折り返しに山岸が反応。左足でシュートを突き刺し、早くもリードを2点に広げた。

その後も試合は福岡ペースで進む。19分にはボックス手前で落としを受けた井手口が右足で狙っていったが、これはGK野澤にキャッチされた。

攻撃の糸口を掴むことができないFC東京だったが、セットプレーから福岡ゴールに迫る。22分、FKの競り合いからボックス内にボールが高々と舞うと、木村が思いっきりジャンプしてヘディングシュート。これはGK村上がわずかに触れ、クロスバーに弾かれた。

その後も優勢なのは福岡。26分には相手DFのクリアボールに井手口がボックス手前で反応。シュートを打ったがこれは浮いてしまった。32分にはFKの流れから波状攻撃を展開。FC東京のDF陣が体を張って防ぐと、最後の紺野のシュートはGK野澤がセーブした。

0-2で迎えた後半。両チームともになかなかテンポが上がらない中、2点目を奪った山岸が負傷してしまい60分に金森と交代。FC東京も同じタイミングで2枚交代カードを切り、アダイウトンと原川を投入した。

すると直後の62分、入ったばかりの原川とアダイウトンで福岡ゴールに迫る。ボックス右で得たFKのキッカーを原川が務めると、ニアへのクロスにアダイウトンが反応。ヘディングシュートは惜しくも枠の右に外れた。

福岡も途中出場の金森が攻撃に絡む。64分、自陣からカウンターを発動すると、左サイドで金森がキープ。右ポケットの紺野にパスが通ると、紺野は右足でニア上を狙ったが、GK野澤が好反応を見せ、CKに逃れた。

その後、FC東京が徐々に攻勢を強めていく。73分にはするするとボックス内に上がっていった長友が、76分には松木がシュートまで持ち込んだが、ネットを揺らすには至らなかった。

熊田、塚川、白井をピッチに送り出したFC東京は、86分についにネットを揺らす。一度目の左CKでは白井のダイレクトシュートが奈良の気迫の守備に阻まれたものの、続く左CKでは原川のクロスをファーで熊田が頭で叩き込む。熊田がJ1初ゴールを記録し、1点差に詰め寄った。

勢いに乗ったFC東京は、後半アディショナルタイムに入ってから怒涛の攻撃を展開。最後まで同点ゴールを目指し、GK野澤が上がる場面もあったが、結局1-2のまま試合は終了。逃げ切った福岡は連敗を止め、敗れたFC東京は3試合白星なしとなった。

FC東京 1-2 アビスパ福岡
FC東京
熊田直紀(後41)
【福岡】
佐藤凌我(前2)
山岸祐也(前11)