ネス湖

アメリカの『ワシントン・ポスト』他の報道によれば、ネス湖の怪獣「ネッシー」が50年ぶりに大規模探索されたという。数百人のボランティア要員が地元や世界中から集まり、1970年代以来となる大々的な調査だと伝えている。


■目撃情報が続出したネッシー

ネッシーは、イギリススコットランドの北部に位置するネス湖に現れたとされる未確認生物ネッシーだとする写真が1934年イギリスの『デイリー・メール』に掲載され、世界に衝撃を与えた。

これまでに報告されているネッシーに関する目撃記録は、なんと1,100件以上にも上る。ところが1999年ネッシーの写真は外科医が模型で作った捏造だったことが判明している。


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■50年ぶりの大規模調査へ

最初に本格的なネス湖の調査が実施されたのは、約50年前の1972年ボランティアなどで形成される探検メンバー「ネス湖調査局」が、望遠カメラを湖岸に設置してネッシーの生態を捉えようとしたが、決定的な証拠発見には至らなかった。

1987年には、湖全体をスキャンした調査で「異常な大きさと強さの未確認物体」が映し出された。2018年のオタゴ大学他3大学共同で実施された生物DNA調査においては、「ネッシーのような大型動物の存在は極めて低い」という結果が報告されている。

そして今回の調査は、現地8月26~27日の2日間で実施され、今年初めから調査に参加するボランティアの募集も行われていた。


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■ハイテクを駆使した怪獣探し

50年ぶりにボランティアなどを動員して実施されるネッシー探索には、ハイテク機器が導入された。メインとなったのが、赤外線カメラ搭載の無人ドローンと、水中音響信号機器だ。

8月26日に水中探査を行った時点で、「水深の深い領域で4回ほど特徴的な音が聞こえた」と、ボランティアメンバーがFacebookに投稿している。

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■過去には石原元都知事も参加

ネッシー探索には、日本の著名人も参加してきた。1973年当時に衆議院議員だった石原慎太郎東京都知事は、「ネス湖怪獣国際探検隊」を結成。約1億5,000万円の費用をかけて、ネス湖の現地調査を行っている。

今回の調査に参加したメンバーには、インターネットで育ったZ世代も存在する。ロバート・デュナキンさん(19)は「怪物が本物とは確信していないが、世界に残る神秘はレアで、ネス湖はそのフロンティアの一つだ」と話す。

またイギリスから12時間車を走らせて来たというアガタ・バリンスカさんのカップルは、一生に一度の経験を楽しむために探索に参加したのだという。


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■政府は伝説の生き物を保護

ネス湖のネッシーを巡っては、多数の目撃情報とともに「大ナマズ」ではないかという憶測もある。

だが、そうしたネッシーの具体的証拠はないという専門家の意見をよそに、政府の自然保護団体「ネイチャースコット」は、6世紀初めから語り継がれてきたという伝説の生き物を保護するという計画があるという。

半世紀以上も語り継がれる未確認生物ネッシーは、人間が自然にロマンを求め続ける限り、人々の心に住み続ける怪獣なのかもしれない。

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(文/Sirabee 編集部・Sirabee編集部

ネス湖の怪獣「ネッシー」を50年ぶりに大規模探索 ハイテク機器もガッツリ導入