坂口健太郎主演の新日曜ドラマ「CODE-願いの代償-」(毎週日曜夜10:30-11:25、日本テレビ系Huluでも配信)の第10話が9月3日に放送され、最終回を迎えた。恋人の死の真相を知るため突き進んできた二宮(坂口)の結末は、どんでん返しもありつつ、最後の最後まで見逃せない展開となった。(以下、ネタバレを含みます)

【写真】記者会見する市川(玉山鉄二)

■二宮は市川の計画を止めるために動く

同作は、恋人が不審死し、絶望の淵に落ちた刑事・二宮湊人(坂口)が、「どんな願いもかなえる」という正体不明のアプリ「CODE」を手にしたことから始まる。そのアプリの背後には陰謀が潜み、幾重にも重なる事件と欲望が渦巻くノンストップクライム・サスペンスだ。

二宮を取り巻く人物として、CODEの謎を追うフリー記者・椎名一樹を染谷将太、息子の心臓移植手術の資金を貯めるためCODEモニターとなった三輪円を松下奈緒、椎名と共にCODEにまつわる事件を追うハッカー・三宅咲を堀田真由、IT企業であるランリーテクノロジーの社長・市川省吾を玉山鉄二が演じる。

最終話、市川は神奈川県知事・青柳(新納慎也)を丸め込み、多くの犯罪を誘発するCODEへの対策として、社会にとって有害な対象を見つけ出し排除するシステム「プロフェット」の実用化へとこぎつけた。二宮は、真実を公にして市川の計画を止めようとするが、椎名はCODEによって咲まで命の危機に陥ったことで「そんな甘っちょろいこと言ってると、ひねりつぶされて終わりなんだよ!」と自分で復讐をすると告げた。

■二宮が市川と対峙、黒幕が明らかに

プロフェットのオンライン化が迫る中、全国にライブ配信予定のある市川の講演会会場に忍び込んだ二宮。市川に銃を突きつけながら配信を始めるように脅し、罪を公にするように迫った。

配信は止められてしまうが、「特別に」と話し始めた市川。CODEの開発はプロフェットの実用化のためと認め、これまでの出来事はCODEに内蔵された学習型の「AI」によるものだったと明かした。

CODEプレイヤーのスマホやPCから個人情報やメタ情報を吸い上げてマッチングさせ、さらにネット上の情報によって自らシステムを進化させていく。制裁を下すルールはその一つで、やがて自らの存在を脅かす人間を排除するシステムを生み出してしまうことに。その犠牲となったのが二宮の恋人・悠香(臼田あさ美)であり、その真相を突き止めることを諦めなかった二宮も排除の対象となったのだった。

「悠香さんを殺したのはCODEユーザーすべてですよ」との言葉に、二宮は「ざけんな」とつぶやいた。だが市川は、真相のためとしてCODEを自ら何度も使ってきた二宮に「誰かを幸せにできましたか、誰かを救えましたか!?」と責め立てた。

■最後の1秒まで見逃せない展開に

二宮が市川の話を聞いていると椎名が現れた。CODEアプリをダウンロードし、手に入れた爆弾を自らの体に巻き付けていた椎名は、市川を巻き込んで死ぬつもりだった。

そのときプロフィットのオンライン化が実行され、CODEアプリは削除されていった。勝ち誇ったような顔をした市川。椎名は心中を実行しようとするが、二宮はかつて自分も復讐心にとらわれ、それによって多くの犠牲が出てしまったと説き、諦めずに市川の罪を公にすると告げた。そして、その“願い”を一緒にかなえてくれと諭した。

二宮と椎名は警察に確保されるが、そこで二宮と市川の会話が配信されていたことが分かった。呆然とする市川のスマホに着信があり、CODEのAIによるものだと判明。「プロフィットで私を消そうとしたからです」。そのAIは消滅したが、なんとも皮肉な展開となった。

咲は意識を取り戻し、椎名は収監されながら真相を公にする記事を執筆中、円の息子の手術費用のためのクラウドファンディングは順調…と、その後が描かれた。だが、そこから本当の衝撃が待っていた。

二宮が悠香の墓参り後にクラウドファンディングの報告をスマホで聞いた直後、何者かに銃で撃たれてしまったのだ。そしてスマホが勝手に電話をかけ始めた。CODEが再び動き出したのだ。

願いの代償が復活したのか…。二宮の生死は視聴者にゆだねられたが、CODEを主導するAIの恐ろしさにゾクッとした。これからの時代への警鐘ともいえる。SNSには「嘘でしょ」「最後がショック過ぎる」「AIが人間が操れないほど暴走するのは怖い」「バッドエンドだったけど面白かった」といった声が上がり、「#CODE願いの代償」がトレンド入りして終幕した。

◆文=ザテレビジョンドラマ部

二宮(坂口健太郎)の最後の決戦が描かれた/(C)ytv