チームの舵取りが注目される三浦監督(C)KentaHARADA/CoCoKARAnext

 DeNA9月3日の巨人戦(横浜スタジアム)に7-8と敗れ、連勝は4でストップ

 3点を追う2回に、代打・知野直人の代打逆転満塁弾が飛び出すなど、連勝を果たすかと思われたが、終盤に出た守備の乱れなども響き、最後はイニングまたぎとなった上茶谷大河が9回に門脇誠に決勝適時打を浴びて、乱打戦に敗れた。

【動画】3日の巨人戦では2回に知野が井上から代打逆転満塁弾を放つ、大きな仕事をやってのけた

 一方、敗れこそしたものの、チームにとって明るいニュースとなったのは1日の巨人戦から主力の宮崎敏郎が復帰したこと。左肋間痛の炎症から戦列を離れていたが、早速、2日の試合では3安打4打点の大暴れとさすがの存在感を示した。最近のチームでは4番の牧秀悟が3試合連続本塁打を放つなど活躍、同じく中軸を打つ佐野恵太とともに爆発力ある打線を担っている。

 一方で合流が待たれている選手もいる。現役時代は大洋(現DeNA)で活躍、引退後は日本代表コーチも務めた野球解説者高木豊氏は3日に自身のYouTubeチャンネルを更新。その中で8月の各球団監督の総評を行っている。

 DeNAに関しては「数字的にいうと走るということが全くできていない」とコメント。8月は13勝12敗1分けと貯金をほとんど作ることができなかったチーム事情に着目。守備のミスも重なったことや、ベンチ入りメンバーも含め、総合的にチーム指針を定めていく必要があるとした。

 従来から打撃がストロングポイントのチームではあるが「打ち勝とう、そればかりでは勝てない」として投手力含め、守りの野球をいかに構築できるかが今後のチーム強化につながるとした。

 その上で高木氏は「ただ、オースティン、どこいったんだ?」と破壊力ある打撃が持ち味のタイラー・オースティンの存在を気にかける場面も。

 オースティンと球団とは2022年から3年契約を結んでいる。しかし22年は2度の右ひじ手術を受け、38試合に出場し、打率・156、1本塁打、3打点。今シーズンは5月18日に出場登録を果たすと、6月20日に登録抹消。交流戦でヘッドスライディングをした際に右肩を痛めたとされ、「右肩鎖関節のねんざ」と球団も発表した。交流戦期間中は指名打者か打者で出場、22試合で打率・277、6打点をマークしている。

 一方で今シーズンも1か月しか働けず、勝負の8、9月になってもまったく昇格の気配が見えないことで高木氏は「8月は(試合に)出てくるだろうなと思っていたら1回も出てこない」として、助っ人として役割を果たせていないと厳しい目を向ける。

 今シーズンでチーム6年目、かつては2年連続で本塁打王に輝いたネフタリ・ソトも今季はここまで90試合に出場し、打率・244、9本塁打、39打点のキャリアワーストとやや寂しい成績となっている。

 4位の巨人とは3ゲーム差をつけ、CS争いはここからが本番となる。チームにとって大事な助っ人が果たす役割にも引き続き注目が集まりそうだ。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

CS争いのDeNAで球界OBから「どこ行ったんだ?」 厳しい目を向けられる助っ人の存在