全国のラーメンを食べ歩くラーメンミュージシャン、井手隊長です。今回は私が8月に食べたラーメンの中で美味しかったラーメンベスト5をお届けします！ 殿堂入りのお店は除外させていただき、初めて訪れたお店に限らせていただきました。美味しいお店探しの参考にしていただければと思います。それでは発表します！
第5位：久留米ラーメン 清陽軒 文化街店（福岡・久留米）
久留米の歓楽街である文化街にある有名店“清陽軒”は、1952年創業の超老舗。2006年に一度歴史に幕を下ろすが、初代店主の次女の夫である二代目が2009年に復活。現在に至る。ここ文化街店は2012年オープンの2号店。
「屋台仕込みラーメン」を注文。カウンターのみでワンオペだがさすが手際が良い。
具はチャーシュー2枚、カリカリ、青ネギ、メンマ、ノリ。麺は中細ストレート。スープは国産豚骨のみを使用した濃厚なクサウマ系。これは旨い！
飲んだ締めに、このレベルのラーメンが深夜まで食べられるのは正直神レベル。スープのボディーの強さに麺やトッピングがしっかりついていっていて、一杯としての完成度が高い。
やはり素晴らしい一杯。これぞ久留米！ と唸る旨さ。
第4位：手打ち 蓮（森下）
昨年11月オープンの手打ち麺が自慢の新店。
「醤油チャーシュー麺」をいただく。
厨房に店主、ホールにお母様と家族経営。お母様の温かい接客が気持ち良い。黒板に麺やスープなどのこだわりが書いてある。
具はチャーシュー3種類、メンマ、青菜、ネギ、ノリ、ナルト。麺は太め平打ちの手打ち麺。
スープは煮干しや利尻昆布などの魚介に動物系でパンチを加えている。油感がしっかりあるのと、香味野菜として生姜を使っているのか、少し長岡生姜醤油ラーメンのようなテイスト。もっと清湯のイメージだったが、ある程度パワフルで予想以上に良かった。
麺は完全に手作業で打ったピロピロとした平打ち麺。北海道産の和華、岩手産のもち姫を使用していて、加水率は43.1%。もち姫を使っているので、もっと太くてモチモチかと思っていたが、思ったより素朴な手打ち麺で良かった。3種類のチャーシューも豪華で美味しい。
卓上の利尻昆布酢も凄い。お酢というより昆布の効きが良く、スープの表情が変わって面白い。
予想としてはトレンドど真ん中の手打ち麺＋ダシの分厚い清湯かなと思っていたが、いい意味で裏切られて楽しかった。しっかりオリジナリティもあって美味しいのでオススメ。
第3位：火の国文龍 総本店（熊本）
熊本駅から空港方面に10kmほど行ったところにある有名店。宮崎の“風来軒”出身で、県内最強濃度と呼び声の高い超人気店。1998年創業。
注文は「とんこつ（ふつう）」。辛子高菜と紅生姜はセルフで取り放題。具はチャーシュー、キクラゲ、ネギ、ノリ。麺は中ちぢれのかため。
髄まで溶け込んだ濃厚な豚骨スープは赤みがかっていて横綱の貫禄。ちょいクサではあるがある程度臭みは抑えながら、旨味と厚みはバツグン。これは旨い。
レンゲについてくる辛味噌を溶かすとコクが出てこれまた美味しい。高菜や紅生姜はもちろん、卓上のニンニク醤油がこれまた最高。入れるほどにコクが出て旨さ倍増。
これは豚骨好きならマスト店。
第2位：玉名ラーメン 桃苑（熊本・玉名）
熊本ラーメンのルーツとも言われる玉名ラーメン。温泉街にピンポイントにラーメン店が広がっている。1963年創業。
「ラーメン（並）」をいただく。
女将さんがラーメンを持ってきて、「ニンニクチップはかけますか？」と聞いてくれる。もちろん有りで。具はチャーシュー2枚、ニンニクチップ、ノリ、青ネギ。麺は細めストレートの自家製麺。
スープは豚骨のみ。豚骨はゲンコツと背ガラを使用。一度に35キロの豚骨を4回煮込んでいるそう。
程よい厚みと旨味は名店の風格。ライトすぎることもなく濃厚すぎることもない、絶妙な濃度。そこにニンニクチップがいいジャンク感を演出し、最高に旨い。
歴史もしっかり感じ、しっかり旨い。さすがの名店。
第1位：つけそば 担担麺 航龍（南与野）
今年5月オープンの新店。“荻窪らーめん 栄龍軒”で修行した店主が独立し、オープンと同時に“丸長のれん会”※に加盟したことでも話題。
※“中華そば店丸長”をルーツとするラーメンのれん会
「特製つけそば」を注文。具はスープの中に角切りチャーシュー、メンマ、ネギ。麺の上にノリ、チャーシュー、味玉。麺は極太の自家製麺。
動物系がしっかり効いたスープに甘・辛・酸の丸長系のお味。まろやかなスープの中にもスパイスがキリっと効いいるのが特徴で、最後まで食べ飽きない。麺も瑞々しく、これぞつけ麺と唸らされる美味しさ。チャーシューのクオリティも高く、柔らかくて全体のバランスも最高だ。
派手さは決してないが、オールドスタイルで今食べても美味しい一杯。つけ麺好きは必食。
(執筆者: 井手隊長)
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