警察庁「ストップ・オレオレ詐欺47～家族の絆作戦～」プロジェクトチーム（略称：SOS47）は、全国で被害が相次ぐオレオレ詐欺等の特殊詐欺に関する知識や被害防止策を分かりやすく伝え、特殊詐欺被害を防止するため、2018年より、全国47都道府県警察と共に対策及び広報啓発活動を行っています。
この度、滋賀県のびわ湖ホールにて、滋賀県防犯フォーラム「なくそう特殊詐欺」が開催されました。第一部では、「みんなで考えよう、これからの防犯」というテーマでパネルディスカッションが行われ、伍代夏子特別防犯支援官が参加しました。
第二部では、杉良太郎特別防犯対策監が登壇し、会場の滋賀県民に向けメッセージを送りました。
■伍代支援官「被害に遭わないように、留守番電話設定や、ナンバーディスプレイ、ナンバーリクエスト機能を活用してほしい」
第一部のパネルディスカッションの中で、滋賀県内では前年同時期の3倍近くにまで特殊詐欺被害の件数が増加しているという事実を受け、伍代支援官は、「憂慮すべき事態です。被害者には高齢の方が多く、私は大丈夫、と思われる方が多いですが、特殊詐欺はオレオレ詐欺といった一つの手口が広まった後、次の手口が出て来ます。大丈夫と思っていても、手口を知らないと詐欺に遭ってしまうかもしれません。今はどのような手口があるかを知ることが、被害を防ぐ近道になります。」と述べ、「被害に遭っても言い出せずに悩みを抱えてしまう方もおられます。身近に騙されてしまった方がいたとしても、責めたりしないでほしいです。」と訴えました。
さらに、「被害に遭う方は、自宅の固定電話で話しているうちに騙されてしまう事が圧倒的に多いです。自宅の電話を常に留守番電話に設定して電話の相手を確認することや、ナンバーディスプレイ機能（着信番号を表示する機能）やナンバーリクエスト機能（非通知電話を拒否する機能）が役に立ちます。NTT西日本では、特殊詐欺犯人に狙われやすい70歳以上の方がいる世帯に、これらのサービスを無料で提供していますので、周りの方にも広めてどんどん活用してください。」と来場者に呼び掛けました。
続けて、最近増加しているサポート詐欺（パソコン使用中に、警告音とともにウイルス感染したとの偽の警告画面を表示して、「サポート窓口」に電話をさせて、電子マネーなどでの支払いを求め金銭をだまし取る手口）について伍代支援官は、「パソコンをよく使う若い方でも、突然画面が変わってしまったら大変驚いて、焦って電話をかけてしまうと思います。電話をかけさせる、電子マネーを購入させる等、自分が何かをさせられている時点でおかしいなと気づいてほしいですが、こういう手口があると知っていれば防げると思います。」と述べました。
さらに、「高齢者の方と、普段の生活の中でこういった情報を伝えたり、こまめに連絡を取り合ったり、電話口での合図を決めておくことで防犯意識も高まります。今ここにいらっしゃる子や孫の世代の皆さまが、自分の家族を、ひいては地域を守るという意識を持ち、皆で力を合わせて地域の安心・安全を守っていきましょう。」と訴えました。
■杉対策監「今後も特殊詐欺を徹底的に取り締まる」
第二部では杉特別防犯対策監が来場者に向け、「私は警察庁の特別防犯対策監を任命され5年になります。全国の都道府県警本部を全て回り、さらに所轄の警察署を回りそろそろ100か所になろうとしています。そんな私に警察官からも、『高齢者に話を聞いてもらうにはどうしたら良いか？』と質問をされることがありますが、お年寄りに防犯や生活の全てを任せ自己責任とするのは非常に酷な事です。そこで防犯機能付き電話を導入し、知らない番号からの電話は鳴らない、警告メッセージが流れる、といった防犯対策が非常に有効です。」と訴えました。
また、「15歳で刑務所の慰問を始め、その後は視察などで65年間関わってきましたが、少年院や刑務所の中には受け子、出し子という犯罪に手を染めた子供たちがいます。人に頼まれたから、小遣いがいるからといった理由で、簡単だと誘われ安易に犯罪に手を染めてしまうが、一瞬の出来心でも一生が終わってしまいます。子供たちを守るためには、『今はこういった悪い誘いがある』『これは犯罪者募集で刑務所に入ってしまうんだ』と、見守りつつも注意をする必要があります。今後も特殊詐欺を徹底的に取り締まっていこうと決意しておりますので、引き続き心からご協力をお願い申し上げます。」とメッセージを送りました。
最後に、会場の全員で「防犯にやりすぎなし～わたSHIGA動く、みんなが変わる～」と唱和を行い、フォーラムを終了しました。
【開催概要】
■実施日 ：2023年8月28日（月）
■出席者 ：特別防犯対策監 杉 良太郎 氏
特別防犯支援官 伍代 夏子 氏
配信元企業：「ストップ・オレオレ詐欺47～家族の絆作戦～」プロジェクトチーム
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