クライマックスシリーズへ向けて、岩崎の疲労を軽減しながら勝ちを拾っていきたいところだ(C)KentaHARADA/CoCoKARAnext

 阪神は着々と勝利を重ね、現在マジックを「12」まで減らした。“アレ”までいよいよ秒読み段階となったが、その立役者は強力なリリーフ陣と言って良い。夏場はシーズンの疲労や暑さの影響から失点が増えやすい時期ではあるものの、リリーフ投手がフル回転でチームを支え、8月を18勝7敗と大きく勝ち越し。9月も5勝0敗と調子を落とす様子を見せない。

【動画】8月26日の巨人戦、9回裏に登板した岩崎は三者凡退に抑え、26セーブ目をマークした

 そんなリリーフ陣ではあるが不安要素がないわけではない。リリーフエースの岩貞祐太は9月の2試合でいずれも失点しており、8月に13試合、9月に3試合と、実に半分以上の試合に登板している岩崎優は、失点する試合自体は少ないものの、8月29日DeNA戦では1アウトも取れずに3失点を食らった。

 レギュラーシーズンを1位で駆け抜けても、例えばプレーオフで岩崎が疲労の影響から本来の投球ができず、打ち込まれるケースがあっては困る。そのため、岡田彰布監督は岩崎を休ませ、その代役としてシーズン途中に加入したブルワーに9回を任せる可能性を示唆した。

 ブルワーは今シーズン5試合に登板していまだに防御率0.00、被安打1本と安定感抜群。岡田監督が9回を任せたくなる気持ちがわかるほど高いパフォーマンスを見せている。ただ、9回のマウンドはプレッシャーが最もかかるシチュエーションであり、まだまだ未知数のブルワーに務まるのだろうか。岡田監督の下で投手コーチも務めた経験を持つ阪神OBの中西清起氏が自身のYouTubeチャンネルで、岩崎の代役について解説した。

 中西氏はブルワーに9回を任せることに「それはないと思う、岩崎が安定しているので」とキッパリ。岩崎が連投した際の代役としての登板も考えられるが、「ブルワー1人じゃなくて小刻みなリレーというところになってくる」と話し、「右、左というところで」と打者に合わせて一人一殺でゲームを締めることもあるのではないかと予想した。

 岩崎の疲労度は心配ではあるが、ブルワーをはじめ、桐敷拓馬や石井大智など信頼できるリリーフ投手が揃っている阪神。小刻みな継投でも、日替わり守護神でも9回を十分抑えられそうだ。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

岩崎優の代役にブルワー?元投手コーチが”9回のマウンド”に見解「小刻みなリレーになる」