8日の中国本土マーケットは、主要指標の上海総合指数が前日比5.63ポイント(0.18%)安の3116.72ポイントと小幅に続落した。
 前日の軟調地合いを継ぐ流れ。米金融引き締めの長期化や、中国景気の持ち直し遅れが引き続き売り材料視されている。人民元安の進行もネガティブ材料。中国人民銀行(中央銀行)は8日、人民元レートの対米ドル基準値を3日連続で元安方向に設定した。8日の上海外国為替市場では、対米ドルの人民元安の動きが止まらず、2007年12月以来の元安水準で推移している。ただ、下値を叩くような売りはみられない。中国当局の景気支援スタンスが支えだ。当局は、不動産やハイテクなどに対する支援策を相次ぎ打ち出している。(亜州リサーチ編集部)
 石油・石炭株が下げを主導。中国石油天然気(601857/SH)が2.2%安、中国海洋石油(600938/SH)が1.8%安、エン鉱能源(600188/SH)が2.4%安、中国中煤能源(601898/SH)が1.9%安で取引を終えた。
 不動産株も安い。新城控股集団(601155/SH)が3.0%、華遠地産(600743/SH)が2.6%、臥龍地産(600173/SH)が2.0%、光明地産(600708/SH)が1.3%ずつ下落した。運輸株、素材株、銀行なども売られている。
 半面、発電株はしっかり。華電国際電力(600027/SH)が6.3%、華能国際電力(600011/SH)が5.7%、浙能電力(600023/SH)が4.2%、三峡水利電力(600116/SH)が1.5%ずつ上昇した。医薬品株、軍事関連株、ハイテク株、自動車株、保険・証券株も買われている。
 外貨建てB株相場は、上海B株指数が2.38ポイント(1.00%)安の236.93ポイント、深センB株指数が0.94ポイント(0.08%)安の1139.03ポイントで終了した。
 一方、香港市場は終日取引中止。香港天文台は暴雨警報で最高レベルの「黒色暴雨(ブラックレインストーム)警告」を維持している。規定に基づき、香港証券取引所は8日の取引を中止した。
(編集担当:亜州リサーチ=サーチナ)