まる3年以上も猛威を振るったコロナ禍を経て増加した街中での路上飲酒や、それに伴うゴミの放置問題が様々に報じられている。朝の情報生番組「めざまし8」(フジテレビ系)でも、さる9月4日放送回でこの問題について取り上げたが、この日コメンテーターとして出演した社会学者・古市憲寿氏と、モデル・長谷川ミラのコメントがともに“微妙にズレている”との感想が相次いだという。

 東京・渋谷区新型コロナウイルスを5類に引き下げて以降、路上飲酒や深夜の迷惑行為が増えたとして「迷惑路上飲酒ゼロ宣言」を発表した。これにより、今月1日から渋谷センター街エリアを中心にパトロール員が配置され、ゴミの放置なども併せて注意を呼びかけるようになった。

 番組でこうした経緯が紹介されると、これに異を唱えたのが古市氏。「こんなふうに文化って本当は生まれていくわけだから、路上飲みは日本の文化みたいなもんだったわけじゃないですか。それを全部、排除するというのはちょっと違う気がしますよね」と述べ、“路上飲みという文化”を無くしてしまうことに反対の姿勢を示したのだ。

 また、若者代表として“渋谷の現状”を聞かれた長谷川は、「ポイ捨てとか、ゴミ問題というのは大きなことだと思うので改善していかないといけない」としながら、「ただ、日本ってゴミ箱が少ないので、これを捨てる場所がないっていうところ。注意する前にゴミ箱を設置することができるのでは?と思ったり」と指摘。ポイ捨てを注意する前に、渋谷にゴミ箱の数を増やすことが先決であると語っている。

「まず古市氏の『路上飲みは日本の文化』というコメントには、世間から『コロナ禍で起き始めた現象ですよ ?日本に路上飲み文化などもともとありません』『文化ではなく、悪習』『いつから文化になったの?』『感覚がズレすぎでしょ』などのツッコミが殺到。マナーを守った上での路上飲みならまだしも、ゴミが増えるのであれば規制されても仕方ないというのが大半の意見でした。また、長谷川についても、『街にゴミ箱がないからといって放置したり捨てたりしていいわけじゃないから』との反論が多数で、『若いから知らないだろうけど、(地下鉄サリン事件以降テロを警戒してゴミ箱を撤去した経緯もある』『家庭ゴミの投棄などの利用者のマナー悪化もあると思います』などの指摘もありました」(テレビ誌ライター)

 繁華街では周囲とのトラブルに発展することも多いため、路上飲みを文化というのには確かに違和感もある。公園での「お花見」なども含めて、海外ではできない日本ならではの「文化」という意味だったのかどうか。

(木村慎吾)

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