コックピット・飛行機

このほどアメリカの上空で、国際線旅客機が機長の判断により空港へ引き返したが、その理由が話題になっている。アメリカ国内はもとより、イギリスの『EXPRESS UK』『Mirror』なども報じている。


■ひどい下痢に悩まされ…

1日午後8時47分、デルタ航空194便がスペインバルセロナに向け、アメリカ・ジョージアアトランタを飛び立った。

ところが離陸後1時間ほどして、ひとりの乗客がひどい下痢を発症。度々トイレに向かうなか、ある時「こらえきれず…」という事態が発生した模様だ。


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■バイオハザードと判断

その状況は、客室乗務員からコックピットへも連絡された。すると機長は「バイオハザード」と判断し、アトランタ国際空港の管制塔に向け、引き返しの許可を要請したのだった。

乗客のひとりが下痢症状を訴えたくらいで、機長が緊急着陸や引き返しを決めることはまずない。そう判断されるのは、他の乗客にも害が及ぶような、何か異例の事態が起きたときだけだ。

なお、夏場に多い細菌性の腸炎(食中毒)か非感染性の胃腸炎か、そのあたりについての情報はあがっていない。


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■機体のあちこちに…

そのフライトは、緊急の引き返しにより約2時間を無駄にすることになる。機材の交換ともなれば、荷物の入れ替えや保安検査のやり直しで、さらに多くの時間が必要になるだろう。

それを承知の上で、同機の機長はバイオハザードと判断した。その理由について、管制官には「乗客のひどい下痢が機体のあちこちに及んでしまったからだ」と伝えたことがわかっている。


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■情報を把握できない乗客も

SNSには現在、同機に自身あるいは家族、友人などが乗っていたという人々から、この件に関するさまざまな情報と意見が寄せられている。

座席の位置にもよるのか、「いったい何が起きたのか、引き返しの正しい理由や情報が把握できなかった」と家族訴えた人もいたようだ。

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(文/Sirabee 編集部・浅野 ナオミ

乗客がひどい下痢で機長が「バイオハザード」判断 米上空でデルタ航空機が引き返す