アーセナルは9日、コートジボワール代表FWニコラ・ペペとの契約を即時解消したことを発表した。

　現在28歳のペペは出生地のフランスでキャリアをスタートさせると、2017年夏に加入したリールでリーグ・アンを代表するウインガーに成長。2018－19シーズンには公式戦41試合の出場で23ゴール12アシストを記録すると、2019年夏にアーセナルに完全移籍で加入した。移籍金は当時のクラブ史上最高額となる7200万ポンド（当時のレートで約94億円）と報じられた。

　しかし、アーセナルでは期待されていたほどのパフォーマンスを発揮できず。加入からの3シーズンで公式戦通算111試合出場で27ゴール21アシストを記録した後、昨季はニースへとレンタル移籍し、公式戦28試合の出場で8ゴール1アシストを記録した。

　レンタル期間の満了に伴い、今夏アーセナルに復帰したものの、ミケル・アルテタ監督の構想外となり、今シーズンここまで出場機会はなく。現行契約が2024年6月30日までと残り1年となっていたことから、今夏の退団が噂されていたなか、契約を解消してのフリーでの退団が決まった。

　アーセナルはクラブ公式サイトを通じ、「アーセナルにいる全員が在籍時のニコラの貢献に感謝し、彼の将来の幸運を祈っている」と声明を発表している。

　なお、ペペの新天地候補には、移籍市場が7日まで空いていたサウジアラビアや、15日まで空いているトルコのクラブが挙げられていたなか、8日にトラブゾンスポルがクラブ公式X（旧Twitter）で、「チャンピオンになるため、そして成功するためにここに来た」といった意気込みのコメントとともに、飛行機での移動中に撮影されたクラブのユニフォームに身を包んだペペの姿を公開しており、メディカルチェックや最終的な手続きを経て、正式に契約が締結される見通しとなっている。

アーセナル退団が決定したペペ（写真は2022年5月のもの） [写真]=Getty Images