ABEMAの恋愛番組『シャッフルアイランド Season4』が、7月21日より放送されている。本番組の舞台は、南国リゾートにある2つの島。運命の恋を求めてそれぞれの島に集まった男女が、「あの子がほしい」と“恋のはないちもんめ”を繰り広げていく。島を“シャッフル”するなかで巻き起こる出会い、別れ、すれちがい、そして再会。メンバーが入れ替わるからこそ生まれるドラマが、視聴者からの関心を集めている。

(参考:【写真】ラウンドガール・まはる、成立の瞬間の熱いキス

 以下より、最終話の見どころを読み解いていく。細かなネタバレもあるため、ご注意いただきたい。

・運命のラストシャッフル。告白の権利を手にしたのは……?

 ついに迎えた運命のラストシャッフル。本番組には、最終告白の日に同じ島にいなければ、想いを伝えることができないというルールが存在する。

 そのため、赤い貝を引いてしまい、りが(清水里香)がいるIsland PINKを離れることになったしゅうと(関秀斗)は、すでにリタイアを決意。Island BLUEにいる5人の男子のなかで、移動の権利を手にしたいのはたいせい(陸大成)のみだ。つまり、彼が赤い貝を引けば、すべてが丸くおさまる。

 しかし、これまでの統計上、そう上手くいかないのは分かっている。ちょっぴり諦めかけたその時、赤い貝を引いたのはたいせいだった。まさか、5分の1の確率を手にするとは……。彼のジョナへの熱い想いが届いたのだろうか。久しぶりに、こんなに幸せなシャッフルを見たような気がする。

・成立した4組のカップル。その裏で儚く散った恋

 シーズン4では、4組のカップルが成立した。

 まず、本番組の題材でもある“ロミオとジュリエット効果”を最もうまく活用したのが、たいせい & ジョナだと思う。シャッフルを繰り返していくなかで、会えない時間が長かった2人。想いが通じ合っているにも関わらず、いつも“距離”に邪魔をされていた。

 しかし、だからこそ、じっくり自分の気持ちと向き合うことができたのだろう。「会ってない時の方が、考える。本当に好きなんだなと思いました」というたいせいからの告白。この2人は、たくさんの“壁”に負けることなく、どんな時も相手を信じ、心を通い合わせてきた。このしんどさをともに乗り越えた経験があれば、きっとどんな問題にも立ち向かっていけるはずだ。

 そして、安定感があったかつと(竹内克斗)とくらら。成立してから、改めて2人が並んだところを見た時、「なんて、お似合いなんだろう……」と感動した。まるで、最初からこうなることが決まっていたかのような。“しっくり”という言葉が、2人にマッチしている。

 また、ちょっぴり心配だったりゅうだい(鬼倉龍大)とまはる(まえだまはる)も、無事にカップル成立。りゅうだいに告白されたまはるが、「私が自分からりゅうだいくんに好きって言ったことないの分かってた?」と言った瞬間、「たしかに、聞いたことない……」とゾワっとしたが、そのあと「今日のために取っておきました。私も好きです」と続いたので、心底安心した。

 りゅうだい & まはるは、強気なまはるをりゅうだいが優しく包み込むような、見ていて癒されるカップルだ。「幸せにします(まはる)」「俺のセリフな(りゅうだい)」「いいや、私の幸せは私が決めます(まはる)」という会話も、いわゆる“令和っぽさ”を感じてかっこよかった。この2人は、新時代のカップル観を提示していく存在になるような気がする。

 そして、アンドリューを一途に想い続けてきたりん(南凛)の恋が叶ったのもよかった。アンドリューが告白する時に、「最初から最後まで、自分のことをいちばんに想ってくれた」と伝えていたが、本当にりんはいつも彼にまっすぐな言葉をかけていたと思う。その気持ちが、最後の最後でアンドリューの心に刺さったのだろう。

 ただ、強い想いがあっても、叶わないことがあるのが恋愛のむずかしいところだ。シーズン4で、いちばん一途だったといっても過言ではないりの。初日から、れん(加藤怜)のことをまっすぐに想い続けてきたが、彼の心を射止めることはできなかった。それでも、旅を終えたあとのりのが清々しく見えたのは、やっぱり気持ちを伝え続けてきたからだと思う。しっかり戦い抜いたら、後悔は残らない。りのの恋を通して、たくさんのことを教えてもらった。

・ののこをめぐる三つ巴は、まさかの展開に

れん「初日からずっと一途に追いかけてきたことは後悔していない。こんなにも心の底から好きだって思えたことは、一生の財産だと思います」

たいゆう「ののこのいろんな表情が、いちばん近くで見られる男になりたいです。絶対に幸せにします」

よしみつ「昨日も今日も今もののこちゃんに一目惚れしています。誰よりも好きっていう言葉をののこちゃんに伝える自信があります」

 ののこの前に立ち、れん・たいゆう(大石大祐)・よしみつ(木村吉光)は、三者三様に想いを伝えた。直前の手紙がかなり刺さった様子だったのもあり、「たいゆうを選ぶのだろうな」と思った人も多いのではないだろうか。

 しかし、ののこは誰のことも選ばなかった。一途に想ってくれていたれん、特別な存在だったたいゆう、フィーリングがマッチしているよしみつ……全員の告白を断り、ひとりで帰国することを決意した。

 シーズン4を通して改めて感じたのは、“恋愛に正攻法はない”ということ。想ったぶんだけ、想ってもらえるわけじゃない。だけど、後悔しないように行動することはできる。それは、相手を想い、たくさんの愛を伝え続けること。必死で恋と向き合ったからこそ、どんな結末であれ、15人全員が爽やかな気持ちで旅を終えることができたのだろう。

 この夏、素敵な風を届けてくれた『シャッフルアイランド』に、心からの感謝を伝えたい。

(文=菜本かな)

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