民放公式テレビ配信サービス・TVer初のオリジナルドラマ「潜入捜査官 松下洸平」(毎週火曜、金曜昼12:00配信)が9月5日(火)より配信された。主演の松下洸平をはじめ、メインキャスト全員が本人役を演じる本作で、女優デビューを果たすのが堀川梨心(ほりかわ・りこ)だ。

【写真】学園ドラマで生徒役を演じてみたいと笑顔で語る堀川梨心

■まさかの本人役で女優デビュー!

堀川は、2022年にキューブ創立25周年を記念して開催されたキューブ主演女優オーディション〜そのままのあなたで来てください〜にて約4000人の中から見事グランプリを獲得。事務所の先輩である松下主演のドラマ「潜入捜査官 松下洸平」の出場権を授与された。

本作は、松下が実は警視庁の捜査官で、とある大物俳優の疑惑解明のために、任務として15年前から芸能界に潜入し捜査をしていた、という設定で繰り広げられるサスペンスコメディーだ。

松下のほか、佐藤浩市馬場ふみか古田新太も本人役で出演。さらには在京民放5局が制作協力し、各局の人気バラエティ番組に捜査官の松下が“潜入”する。

そんなリアルとフィクションが入り混じる本作で、松下と同じ事務所の新人女優を演じる堀川。松下初主演映画にバーターとして出演することになり、撮影中に思いがけず、松下の秘密につながる”ある事実”をつかんでしまうという役どころだ。

初のドラマで本人役を演じることになった感想、また撮影中のエピソードや今後の目標などを聞いた。

■役作りは明るすぎる母親を参考に

――まずは、ドラマ初出演おめでとうございます!オーディションから1年足らずで本作に出演が決まったときの感想を教えてください。

オーディションでグランプリをいただいた時点で松下さん主演作への出演は決まっていたんですが、実際にお話をいただけて改めてすごく嬉しかったです。何よりも最終選考を見にきてくれたお母さんや従姉妹に喜んでもらえて良かったです。

――初の出演ドラマが本人役。さらにはバラエティと融合したかなり特殊な作品となりましたが、最初に台本を読まれた時はいかがでしたか?

自分と似ている部分もあれば、似ていない部分もあったので、どういう風に演じようかなと不安な気持ちが大きかったです。

――具体的にどういった部分がご自身と似ていると思われたのでしょう?

私が演じる新人女優はちょっと上手くいくと、つい調子に乗って失敗しちゃうような子なんです。私も少しそういうところがあるので、気をつけなきゃいけないなと思いました(笑)。

――逆に、自分とは違うなと思われた部分は?

演じるのはとても明るい子なんですが、私はどちらかといえば人見知りなんです。だから自分の友達や、お母さんが明るすぎるくらい明るくてよく喋るので、そういう身近な人を参考にしながら役作りをしてみました。

■事務所の先輩・松下洸平は「イメージ通りの優しいお方」

――初の撮影現場はいかがでしたか。

緊張は普段あまりしない方なんですが、今回はやっぱりすごく緊張しました。スタッフの方や出演者の方が、みなさんとても優しく接してくださったので、緊張も和らぎ、楽しかったです。

――松下さんは事務所の先輩でもありますが、現場ではどんなお話をされましたか?

最初に松下さんが「何歳なの?」って話しかけてくださって。「14歳です」って答えたら、「若いね」ってすごく驚いていらっしゃいました(笑)。あとは私が和歌山出身で少し気が抜けると方言が出るので、「イントネーションとかどうしてる?」みたいに声をかけてくださり、お会いする前からイメージしていた通りの優しいお方でした。

――他にも撮影中に印象に残ったエピソードはありますか?

佐藤浩市さんと馬場ふみかさんと2人で雑談する場面があるんですが、カメラが止まっている時もみなさんとお話できて楽しかったです。そこで、佐藤さんに「今はデジタルカメラが主流だけど、昔はフィルムで撮影してたんだよ」と教えていただきました。

――そんな大ベテランの佐藤さんをはじめ、名だたる方々と共演されて学んだことがあれば教えてください。

学ばせていただくことばかりでした。私の演じる新人女優が佐藤さんに飲み物をこぼしてしまうシーンで、緊張で苦戦をしていたときに、周りの皆さんのお芝居を近くで見て、恥じらいやためらいを捨てて挑まなきゃいけないなと改めて思いました。

――実際に完成した映像でご自身の演技を見られていかがでしたか?

まだまだ自分が想像していた通りのお芝居は出せていなくて、もっと上手にできたんじゃないかって悔しさを感じる部分はありました。なので、これからもっともっと頑張っていきたいと思います。

■「こんな中途半端な気持ちじゃダメだ」と思わせてくれたワークショップ

――デビューのきっかけとなったオーディションは、ご自身で受けられたのですか?

母親の知り合いからのすすめで「こういうオーディションがあるんだけど、応募してみない?」と声をかけてもらったのが元々のきっかけです。私も芸能界に憧れはあったんですが、まだ将来やりたいことが明確になっていなかったので、最初は「せっかくだし、やってみようかな」という気持ちで応募しました。

――一次審査、二次審査と進んでいく中で何か気持ちの変化はありましたか?

二次審査に合格して、三次審査が進む前にワークショップがあり、そこで一緒に参加をした皆が本気でワークショップに挑んでいる姿を見て、より真剣な気持ちで臨むようになりました。

――最終的には約4000人の中から見事グランプリを獲得したわけですが、名前を呼ばれた時はすぐに実感が湧きましたか?

実感は湧かなかったです。私よりもお母さんの方がなぜか自信満々で、「梨心ならやれると思ってた」と言ってくれました(笑)。

■特技はダンスと、どこでも寝られること

――オーディションではキレのあるダンスも披露されたそうですね。ダンスはいつ頃から?また普段はどのようなダンスを習っていらっしゃるのでしょうか。

ダンスは小学生の頃から6〜7年続けています。通っているダンス教室では、色んなジャンルの踊りを教えていただきました。特に私はK-POPが好きなので、普段からMVを観たりしながら振り付けを覚えて踊っています。

――ダンスはお芝居とも表現の部分で共通する部分がありそうですよね。

そうですね。ダンスも表情が大事になってくるので、そこはお芝居と共通するかもしれません。

――他にも特技はありますか?

どこでも寝られるところです!寝るのが大好きで、トイレで寝かけたこともあります(笑)。

――普段はどんなテレビ番組や映画を観られるのでしょうか。

お笑いが好きで、テレビではバラエティやコント番組、YouTubeではNON STYLEさんの漫才をよく観ています。映画でいえば、好きなジャンルはホラー。幽霊系よりもゾンビ物が多いかもしれません。ただ怖すぎるのは苦手で、血とかも明らかに作り物と分かるような作品しか観れないです(笑)。

――今回出演されるドラマはTVerでの配信となります。堀川さん自身はTVerをどんな時に利用されていますか?

私は千原ジュニアさんがMCを務められているお笑い番組の「座王」(関西テレビ)が好きなんですが、関西ローカルの番組なんです。逆に観たいけど関東でしか放送されていない番組もあって、そういう時にTVerを利用しています。例えば、クイズ番組の「今夜はナゾトレ」や「潜在能力テスト」(ともにフジテレビ系)は和歌山でも放送されているんですが、週遅れでの放送だったりするので、TVerではリアルタイムで観れるのが便利ですよね。

■自分とかけ離れた役も演じられるように頑張ります

――これから女優さんとしてたくさんの作品に出演されていくと思いますが、演じてみたい役柄や出演してみたい作品はありますか?

学園ドラマなどで生徒役を演じてみたいです。あとはやっぱりお笑いが好きなので、コメディにも挑戦してみたいです!

――憧れの俳優さんはいらっしゃいますか?

松下さんも出演されていたドラマ「合理的にあり得ない ~探偵・上水流涼子の解明~」(カンテレフジテレビ系)が好きで観ていたんですが、主演の天海祐希さんがとにかくかっこよくて。宝塚時代の映像も拝見させていただく中で、私もあんな風にお芝居できたらいいなと憧れています。

――改めて、今回のドラマで「ここだけは絶対に見てほしい」という堀川さんイチオシの見どころポイントはありますか?

ラストで松下さんと佐藤さんが対峙するシーンです。お二人が共演する映画のワンシーンという設定なんですが、途中からドラマの中の“現実”と重なっていく部分もあり、とても見応えのあるシーンに仕上がっています。私も映るシーンなのでお芝居中なんですが、すっかり引き込まれてしまいました。あとは、松下さんと馬場さんとの3人のシーンもお気に入りです。私が演じる新人女優も重要な役どころとなっているので、ぜひ注目してください。

――最後に視聴者の皆さんにメッセージをお願いします!

私はまだ14歳ですが、実年齢よりも大人っぽい役や自分とは少しかけ離れている役でも演じられるように頑張りますので、応援よろしくお願いします!

■取材・文=苫とり子

堀川梨心/撮影=山田大輔/ヘア&メーク=井村曜子(éclat)