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4人乗りスポーツカー 2030年までに発売へ

アルピーヌは、4人乗りの電動スポーツカー2030年までに導入する計画だ。同社幹部らの発言から、1970年代から80年代にかけて生産された「A310」の精神的な後継モデルと考えられる。

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アルピーヌは2030年までに7車種のEVを発売予定で、新型A310(仮称)はそのうちの1台である。2027年に発売予定のA110 EVと同じAPP(アルピーヌ・パフォーマンス・プラットフォーム)をベースとし、より実用的なモデルという位置付けになると期待されている。

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アルピーヌA310    AUTOCAR

APPは可能な限り柔軟性を高めるように設計されているパフォーマンス志向のプラットフォームで、アルピーヌは「未来のスポーツカーの象徴」となるような魅力的なドライビング・ダイナミクスを実現すると語っている。

マーケティング責任者のブルース・ピラード氏は「将来のモデルがすべて電動化しても、いずれも真のアルピーヌになるでしょう。アジリティと軽量のDNAを受け継ぐことになるはずです。たとえバッテリーを内蔵したEVであっても、軽さを感じることができるでしょう」と述べている。

デザイン責任者のアントニーヴィラン氏は「2+2のスポーツカーを作りたいと思っています。もちろん、過去にはA310がありましたから、はじめにこの2つのアイデアをまとめるつもりです。現在の仕事は、(APP)プラットフォームの骨組みを作ることであり、最終的なデザインは1年半で完成する予定です」とコメントした。

現在のアルピーヌはどちらかというとニッチなスポーツカーブランドだが、世界的な販路拡大を目的としてラインナップの拡張を押し進めている。ハッチバックのA290、A110(クーペとロードスターを投入)、2+2のA310、クロスオーバーのGT X-Over、さらには欧州D/Eセグメントの上級モデルなど、多様な7車種が今後7年以内に発表される予定である。

ピラード氏は新型A310について、ターゲットとなるユーザー層の拡大を象徴していると語った。「A110は2シーターであるため販売が限られており、座席を2つ追加することで大きな違いが生まれることをアルピーヌは理解しています」

さらにピラード氏は、EVかどうかは「問題ではない」と述べ、ユーザーにとって魅力となる際立った個性に焦点を当てているとした。

ヴィラン氏は、アルピーヌのF1チームの存在や、フェラーリアルファ・ロメオで活躍したフィリップ・クリーフCEOの今年7月の就任など、アルピーヌが持つ「膨大な専門知識」がその実現に役立つだろうと語った。

またヴィラン氏は、EV時代に向けて次期A110を「次のレベルに引き上げる」ことに取り組んでおり、ブランドのトレードマークとして「次の50年の基準点」になることを望んでいると付け加えた。

アルピーヌは量販車のバッテリーEVを準備するだけでなく、水素エンジンのハイパーカー・コンセプト「アルペングロー」の走行可能なプロトタイプ開発にも取り組んでいる。同車は「間もなく」公開される予定で、水素エンジン技術の実現可能性を示すショーケースとなる見込みだ。


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