経済産業省は、2025年日本国際博覧会大阪・関西万博)に、“いのちと、いのちの、あいだに”をコンセプトにした日本政府館(日本館)を出展します。この度、日本館の建築着工に先立ち、2023年9月11日に夢洲(ゆめしま)の博覧会会場(大阪府大阪市此花区)で起工式を開催しました。
 起工式には、政府関係者や国会議員、府県知事のほか、2025年大阪・関西万博 政府出展事業検討会議委員、地元自治体関係者、関係企業代表者など70名が出席しました。また、「2025年日本国際博覧会 日本政府館」の安全と成功を祈念し、中谷経済産業副大臣、豊田国土交通副大臣、吉村大阪府知事をはじめ、13名による鍬入れを行いました。

日時: 2023年9月11日(月)13:00から13:50まで

会場: 夢洲(ゆめしま)の博覧会会場(大阪府大阪市此花区

登壇者(敬称略):

経済産業省 商務・サービス審議官 茂木 正

経済産業副大臣 中谷 真一

国土交通副大臣 豊田 俊郎

サントリーホールディングス株式会社 副会長、大阪商工会議所 会頭、2025年大阪・関西万博 政府出展事業検討会議 座長 鳥井 信吾

大阪府知事 吉村 洋文

公益社団法人 2025年日本国際博覧会協会 事務総長 石毛 博行

日本館総合プロデューサー/デザイナー 佐藤 オオキ

国土交通省 近畿地方整備局長 見坂 茂範

  • 開催内容

■「2025年日本国際博覧会 日本政府館」の工事の安全と成功を祈念して鍬入れの儀を実施

 起工式では、中谷経済産業副大臣、豊田国土交通省副大臣、吉村大阪府知事、日本政府館の建築請負業者である清水建設株式会社の代表者らによる鍬入れを行いました。参加者は「エイ、エイ、エイ」の掛け声とともに日本政府館の工事の安全と成功を祈願しました。

【鍬入れ者】※敬称略

・鳥井 信吾(サントリーHD(株)副会長、大阪商工会議所 会頭、2025年大阪・関西万博 政府出展事業検討会議 座長)

・中谷 真一(経済産業副大臣)

・吉村 洋文(大阪府知事)

・豊田 俊郎(国土交通副大臣)

・横山 英幸(大阪市長

・佐藤 オオキ(日本館総合プロデューサー/デザイナー)

・宮本 洋一(清水建設株式会社 代表取締役会長)

・古賀 信行(野村ホールディングス株式会社 名誉顧問、一般社団法人 日本経済団体連合会 顧問、2025年大阪・関西万博 政府出展事業検討会議 委員)

・榊原 定征(2025年日本国際博覧会 担当大使)

・池坊 専好(華道家元池坊 次期家元、2025年大阪・関西万博 政府出展事業検討会議 委員)

・羽田 浩二(2025年日本国際博覧会 政府代表)

コチュ・オヤ(株式会社Oyraa(オイラ) 代表取締役、2025年大阪・関西万博 政府出展事業検討会議 委員)

・塩瀬 隆之(京都大学総合博物館 准教授、2025年大阪・関西万博 政府出展事業検討会議 委員)

  • 開会の辞・登壇者挨拶 

・開会の辞:経済産業省 商務・サービス審議官 茂木 正

 開会の辞として、「日本政府館は万博の顔であり、“いのち輝く未来社会のデザイン”をテーマに、工事の安全と日本館に来場いただく皆様に日本の魅力をお届けする場所になることを祈願して、ここに開会を宣言いたします」と開会を宣言しました。

・主催者挨拶:経済産業副大臣 中谷 真一

 続いて主催者挨拶では、「経済産業省では、これまでもその時々の時勢に合わせ、日本政府館を出展して参りました。1970年大阪万博では、日本という国を現在・過去・未来の多方面にわたって表現し、世界に向けて日本を発信、2005年の愛知万博では、地球が抱える課題を認識し、人と自然の繋がりを取り戻すことの大切さを発信しました。今回は、“いのちと、いのちの、あいだに“をテーマに、来場者自ら他の命との繋がりや循環の中で生かされている存在であることを意識し、持続可能性の問題を自分たちのこととして捉える機会を見つけ、行動変容を促すパビリオンを目指します」とこれまでの歩みと今回の日本館への想いをコメント。「基本構想、基本計画に基づき、建築においても“循環“を想起させる円環状のデザインで、内外の壁に使用しているCLTは、関係省庁の協力を得て、会期後に地方自治体や企業の皆様の建築に再利用していただく、展示においても子どもたちの社会教育の場として、子どもたちの参加、体験を重視していきたいと考えております」と発表を締め括りました。

・共催者挨拶:国土交通副大臣 豊田 俊郎

 日本館で目指すこととして、「日本館は万博の顔、“いのち輝く未来社会のデザイン”という万博のテーマを、政府としてプレゼンテーションする拠点となります。これまでも国際博覧会における政府館の整備を行なっていますが、日本館の整備に当たっては、コンセプトの実現に向け、来場者の皆様に利用しやすいユニバーサルデザインの実現を目指し、関係者の皆様と設計を進めて参りました」と発表。「工事の実施に関しては何よりも安全が重要であり、関係者皆様の一層のご支援、ご協力を賜りますことお願いいたします」と日本館の起工にあたっての想いを述べ、共催者挨拶を締め括りました。

・来賓代表挨拶: サントリーHD(株)副会長

         大阪商工会議所 会頭

         2025年大阪・関西万博 政府出展事業検討会議 座長 鳥井 信吾

 来賓代表挨拶として、「令和3年以来、検討会議にて議論を行い、令和4年3月に、日本館が目指す方向が決まり、そのキーワードは“循環“となりました。日本館は、“生と死と再生”をテーマに“循環”を実体験できる空間となります。日本政府館は万博の顔として、この起工式を皮切りに、より良いものになるよう、今後も貢献したいと思います」と挨拶を締め括りました。

・開催地自治体代表挨拶:大阪府知事 吉村 洋文

 開催地自治体代表挨拶では、「会場全体では幅30メートル、一周2kmの世界最大級の木造建築として、 大屋根リングの建築が進んでいます。日本館のテーマは“いのちと、いのちの、あいだに”ということだが、まさに“いのち輝く未来社会のデザイン”という万博テーマのど真ん中であり、世界に対して日本の技術、目指す方向性、未来社会を発信していかれることを私自身楽しみにしている」と日本館への想いを述べ、「2年後には“未来社会”がここで実現し、素晴らしいパビリオンになることを願いたいと思います」と締め括りました。

・博覧会協会代表挨拶:公益社団法人 2025年日本国際博覧会協会 事務総長 石毛 博行

 博覧会協会代表挨拶では、「開催国政府として、テーマをプレゼンテーションする拠点であり、いわば万博の顔という重要な場所。前回、前々回のパビリオンのメッセージ性の強さが印象に残っており、そのようなパビリオンを超えたパビリオンになることを目指しております」と意気込みを述べ、「日本館のテーマ、来場者一人一人が他の命との繋がりや循環の中で生かされていることに気づくこと、持続可能性の問題を自分のこととして考えること、それぞれの行動を変えていくことを目指すという素晴らしいアイデアであり、万博の力を信じて日本館の存在が新時代の万博を実現する中核となり、日本館が末長く、人々の心に残るパビリオンとなり、大阪・関西万博の成功となることを願います」と挨拶を締め括りました。

・祝辞:日本館総合プロデューサー 佐藤 オオキ

 まず、「無事起工式が行われたことを心より御礼申し上げます」と参加者、関係者に御礼を述べ、日本館については、「“いのちと、いのちの、あいだに“をテーマとし、ありとあらゆるもの命や、何か役目を終えても次の役目に、次の命につながるそれが連鎖していくことにより大きな循環が生まれることを体感できるパビリオンであり、この循環を通じて、例えば日本ならではの自然観、死生観が、現代社会が抱えるさまざまな課題の解決のヒントとなり、日本人特有の美意識や季節の移ろいを改めて世界に発信するきっかけとしていきたい」と想いを語りました。そして「残り一年半ほど、これまで以上の緊張感を持って大小さまざまなアイデアを持ち寄りながら良い形で実現できればと思いますので、引き続きよろしくお願いします」と挨拶を締め括りました。

  • 閉会の辞

・閉会の辞:国土交通省 近畿地方整備局長 見坂 茂範

 閉会の辞として、「本日の起工式以降、いよいよ本格的な建設工事に着手して参ります。皆様のご指導のもと安全に工事を進め、2025年2月末までに施設を完成させ、日本の魅力や取り組みを発信していけるよう全力を尽くす所存でございます。皆様のご健勝、ご活躍を心よりお祈りいたします」と閉会の挨拶を述べました。

■テーマ

いのち輝く未来社会のデザイン Designing Future Society for Our Lives

■サブテーマ

Saving Lives(いのちを救う)

Empowering Lives(いのちに力を与える)

Connecting Lives(いのちをつなぐ)

■コンセプト

People’s Living Lab(未来社会の実験場) 

■概要

開催期間 2025年4月13日(日)~10月13日(月) 184日間

会場    夢洲(ゆめしま) 大阪市臨海部

市内の臨海部に位置する人工島であり、来場者は瀬戸内海の美しい景観に接することができる。

■日本館のテーマ

「いのちと、いのちの、あいだに -Between Lives-」

■日本館のテーマコンセプト

人間だけではありません。すべての動物や植物は、あらゆるモノは、そして社会でさえも、ひとつの役目を終える瞬間に何かが受け継がれ、カタチを変えながら新たな役目を獲得する、というつながりの中に存在します。そんな「いのちといのちのあいだ」に目を向けてみると、この世界は無数の「小さな循環」によって成り立っていることに気づくはずです。

これからの豊かさとは、すべてのいのちに敬意を払いながらその意味や価値を見つめ、大きなつながりの一部となることで生まれるはず。そしてそれは、この国に息づいてきた自然観や美意識に他なりません。「いのちと、いのちの、あいだに」はじまりもおわりも存在しないひとつの循環の中で、あなたは何を感じ、何を考え、何を受け継ぐでしょうか。

■日本館総合プロデューサー/デザイナー 佐藤オオキ

1977年カナダ生まれ。2000年早稲田大学工学部建築学科首席卒業。2002年早稲田大学大学院修了後、デザインオフィスnendo設立。東京とミラノに拠点を構え、建築・プロダクトデザイン・ブランディングなど多岐に渡ってデザインを手掛け、イタリアフランスイギリスでのデザイナーオブザイヤーなど、世界的なデザイン賞を多数受賞。TOKYO2020の聖火台デザインを担当した他、現在はパリ五輪開催の2024年に向けてフランス高速鉄道TGV新型車両のデザインに取り組む。

■建築デザイン(基本設計・実施設計) 日建設計

創業1900年、建築・土木の設計監理、都市デザインおよびこれらに関連する調査・企画・コンサルティング業務を行うプロフェッショナル・サービス・ファーム。日本館の設計担当者はホキ美術館や有明体操競技場など美術館や木材利活用の設計実績を持ち、日本建築学会作品賞、JIA建築大賞、ウッドデザイン最優秀賞、ARCASIA Awards Gold Prize、RIBA Awards 他、国内外の受賞多数。日本館では国産杉材によるCLT(直交集成板)を、構造耐力を有する内外壁に活用。技術とデザインをインテグレートし、展示と一体となったパビリオンとして設計した。

配信元企業:経済産業省

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