子供の頃から漫画が好きで、ユーモア溢れる漫画を描いている宮野シンイチ(@Chameleon_0219)さん。X(元Twitter)にて公開された「夜逃げ屋日記」は、DV被害などに遭う依頼者を夜逃げさせた実話を基に描かれた人気漫画だ。今回は、X(元Twitter)に投稿されている中から「夜逃げ屋日記」の第1~2話を紹介するとともに、著者に本作はすべてノンフィクションなのかを詳しく聞いた。

【漫画】本編を読む

■物語「夜逃げ屋日記」の始まり

当時漫画家を目指していた宮野は、出版社に漫画を持ち込むも「おもしろくない」とのことで不採用…。そんなとき、ふとテレビで放送されていた夜逃げ屋の情報が目に飛び込む。そのテレビ特集を見た宮野が『漫画に出来るかな…』と思い立ち、勇気を出してテレビに登場していた夜逃げ屋の会社に電話することから、すべてが始まるのであった。

■旦那が原因で味覚障害を患う依頼者

今回の依頼者は、加山恭子さん41歳。加山家には旦那が決めたルールがいくつもあり、自宅が職場の旦那にいつも行動を監視されていると言う。そのため、恭子さんが夜逃げする際は、もちろん旦那も家にいることになる。

夜逃げ当日、スタッフが作業中に二階から降りて来た旦那は、宮野をじっと見つめる。そこへ社長がやって来ると、いきなり社長の髪を掴む旦那。遂にブチ切れた社長は「人が優しくしてりゃ、つけ上がりやがって…殺すぞ」と言い放つ。社長の言動に驚いた旦那はまた二階へ行き、再び降りて来ることはなかった…。

現在も夜逃げ屋のスタッフとしての顔を持つ宮野シンイチさん。著者に本作はすべてノンフィクションかを伺うと、「『すべてノンフィクション』と言いたいところですが、1話目の冒頭に記載があるように『ほぼ』実話です。漫画としての演出はもちろんあります。例えば、2話目の僕が依頼者の部屋に入ったら警察官が2人いるシーンは、現実だとスーツを着た刑事2人組がいたのですが、スーツ姿だと警察だってことが読者さんに伝わりづらいなと思い、制服を着た警察官2人組で描きました」

「夜逃げ屋日記」は2023年6月より書籍が発売し、著者と夜逃げ屋の社長との対談(前編/後編)も遂に実現した!今後もますます目が離せない。

取材協力:宮野シンイチ(@Chameleon_0219)

髪を掴んだ依頼者の旦那にブチ切れる社長…/画像提供:宮野シンイチさん