トルコ戦で攻撃を操った久保。自身の得点こそなかったが、技術と戦術眼の高さを披露した(C)Getty Images

 欧州遠征2戦目も背番号20が躍動した。

 日本代表は世界に圧巻の内容で勝利したドイツ戦から2日後、現地時間9月12日ベルギーのヘンクで行われたトルコ代表戦でも4-2で勝利し、現在のチーム力の高さを示した。そして、このゲームでは久保建英には通常とは異なるトップ下の役割が与えられ、フル出場を果たした。

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 このゲーム、久保はピッチの中央を主戦場とし、ドイツ戦同様、存在感をみせつけた。日本が1-0とリードし、さらに攻勢を仕掛けていた前半28分、相手ペナルティーエリア手前で味方と重なりながら久保がボールをキープ、そのまま左足を振り抜き強烈なシュートを放った。キーパーが弾いたボールを中村敬斗が詰め、得点が生まれている。

 また、得点以外でも終始、久保のプレーは光っており、後半開始早々には右サイド深い位置からドリブルで2人をかわしペナルティーエリア内への侵入を試み、さらに後半11分には右サイドを上がった伊東純也からのクロスに反応、ゴール前でディフェンスと競りながら右足でシュート、これが惜しくもポストに当たり頭を抱えるというシーンもみられた。

 試合終盤からの出場となったドイツ戦での2アシストに続き、フル出場となったトルコ戦でも攻撃の核となるなど、自らのタスクを忠実にこなした久保。そのプレーには欧州、南米といった海外メディアからの反響も大きいようだ。

 スペインの『Mundo Deportivo』では試合終了後に「インサイドでプレーしたクボ、トルコ戦で90分完走」と銘打った特集記事を配信。その中では「日本が4-2で勝利。クボは球出しや攻撃面でのアクションを積極的に続けた」と称賛しており、また、トップ下のポジションについても「インサイドに位置しながら自由自在に動き回り、ボールに対する意識が強く、深く下がってボールを受けていた。プレッシャーを受けながらもプレーを加速させた」と評した。

 他にも、ブラジルメディア『globo.com』も久保のプレーを称賛しており「日本の2点目を含め、多くの危険な動きに関与した」と得点に絡んだ動きに言及。また「背番号20を背負いながら、まるで”10番”のようなプレーを見せた。下がってボールをさばくことも多く、終始ボールに絡んでいた」と独特の表現を交えながらフルタイムでみせた存在感を称えている。

 この2連戦で久保は自らのスキルを存分にアピールし勝利に貢献したことで、首脳陣、そしてチームメイトからの信頼も勝ち取ったと言えるだろう。今後も日本代表攻撃陣の中心を担うべく、さらに確かな結果を残してゆく久保のパフォーマンスに期待したい。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

「まるで”10番”のようなプレー」攻撃の核になった久保建英をブラジルメディアも高く評価!「プレーを加速させた」とスペイン紙も称賛