不起訴処分となった山川(C)CoCoKARAnext

 警視庁強制性交容疑で5月に書類送検され、東京地検が嫌疑不十分で不起訴とした西武山川穂高内野手は残り17日としていた国内FA権を取得する見込みとなった。

 山川は右ふくらはぎの張りで4月10日に登録抹消。故障者特例措置により日数が加算されることで取得条件を満たすと日本野球機構NPB)が認めている。

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 一方、西武球団は今回の不起訴処分を受けて、現在、山川に対して無期限の公式試合出場停止処分を発表している。

 不起訴になったとはいえ、球界を代表するスラッガーの去就は今後どうなるのか。球界内からも様々な考察の声が出ている。

 現役時代は大洋(現DeNA)で活躍。引退後は日本代表コーチも務めた野球解説者高木豊氏は9月13日に自身のYouTubeチャンネルを更新。その中で今オフ、注目となりそうなFA選手の動向について語っている。

 動画内ではすでにチーム残留を表明しているオリックス若月健矢捕手や注目の日本ハム左腕、加藤貴之について語っている。

 またその中で今回不起訴処分を受けた山川についても高木氏は言及。まず着手することとして、「奉仕という意味でほかの団体に寄付するとか、その運動活動を応援するとか。まずやったほうがいい」とした。

 不起訴になったとはいえ、社会問題として世間を騒がせ、応援していた多くのファンも失望させた。同氏は「あなたが打ったからといってこれから喜んでくれる人がいるか、いないかは別問題」「野球をやるとかやらないの問題じゃない」として、まずはボランティア活動などの支援に従事することが第一歩だとした。

 困っている人たちを助けながら、「その人たちが山川を応援するようになったら初めてファンが応援すると思う」と話した。

 FA権行使に関しても生活もかかっているから本人の判断としながら「どこか獲ってくれる球団があれば移籍してもいいし、西武が残してくれるといえば迷惑かけた分だけFAを捨てて置いてもらうしかないと思うし」として、今後の去就には在籍球団の西武の判断が鍵を握るとした。

 その上でこう続けた。「FA宣言とりました、(西武を)出ていきますじゃ、人としてどうなのかなと思う部分もあるし」と入団時からこれまでお世話になった西武球団への恩義を含め、様々な方面に誠意を見せる必要があると指摘。

 過去3度本塁打王に輝き、球界屈指の長距離砲として実力は認められている。ただ不起訴になったとはいえ、現役続行、今後試合に出るためには様々なハードルも予想される。

 球界OBからの愛ある助言をどう受け止めるか。

 今後も山川の存在は注目を集めそうだ。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

国内FA権取得見込みの西武・山川穂高に球界OBから「野球をやるとかやらないの問題じゃない」 求められた姿勢とは