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村岡栄一の単行本「去年の雪」が、本日9月14日に発売された。

ギャンブルエッセイ「実戦派ムラオカ」シリーズなどで知られる著者が、50年以上にわたるマンガ家人生を振り返った青春回顧録第1話冒頭に「還暦を過ぎて…近頃これまで行き交った人たちともう一度逢いたいと思う事が多くなった」「しかし…そのほとんどが実際には逢う事が叶わなくなってしまった人か音信不通の人ばかりだ」とあるように、もう会えない人たちとの、忘れることができない一瞬の輝きを切り取った、切なくも美しい6編の物語が収められている。

74歳になる村岡は、数年前に病で右半身不随となり、現在は筆を折ってしまったという。あとがきには第7話、第8話の構想や、直筆メッセージも収められた。担当編集であり、村岡の実娘でもある村岡志保氏は「編集者として父のマンガを担当した最初で最後の一冊になると思います」と綴っている。

なお「去年の雪」の発売を記念した特別展示を、本日から10月15日まで、東京の書泉グランデ、書泉ブックタワーの2店舗にて実施中。貴重な生原画もお披露目されている。

「去年の雪」