マンチェスター・ユナイテッドは14日、イングランド代表FWジェイドン・サンチョに関する声明を発表した。

 開幕から3試合連続で途中出場していたサンチョだが、3日に行われたプレミアリーグ第4節のアーセナル戦(▲1-3)ではベンチ外となった。試合後、この理由についてエリック・テン・ハフ監督は「トレーニングのパフォーマンスに基づいて選ばなかった」と同選手の練習態度に不満があることを明かした。

 すると、この発言を受けたサンチョが自身のX(旧ツイッター)で「僕は全く真実ではないことを言っている人々を許さない。今週のトレーニングではとてもうまくやっていた。この件には他にも理由があると思うが、ここで触れるつもりはない。長い間スケープゴートにされてきたけど、これは不公平だ。僕がやりたいのは、笑顔でフットボールプレーして、チームに貢献することだけだ」などと綴り、指揮官の発言を真っ向から否定した。

 この投稿には多くの反響があり、すでに12日に削除されたものの、マンチェスター・ユナイテッド側はSNSを通じて指揮官の発言に反発したサンチョの行動を問題視していることが報じられていたなか、14日に声明を発表。「ジェイドン・サンチョは、チームの規律問題が解決するまで、ファーストチームのメンバーから離れて個人トレーニングプログラムを続けることになる」とチームから外れることを明らかにした。

 なお、イギリスメディア『アスレティック』によると、マンチェスター・ユナイテッドは以前から遅刻癖のあったサンチョに不満を抱えており、他の選手とは違って1時間早い集合時間を伝えるなどの対策を講じていたという。一定の成果はあったものの、すぐに同選手がそのことに気づき再び遅刻するようになったほか、練習のレベルにも問題があったことが報じられている。そして、公にテン・ハフ監督の発言を否定したことを受け、謝罪を要求したものの、サンチョはこれを拒否したため、今回の処分となったようだ。

 一方、イギリス紙『テレグラフ』ではサンチョとしては自分にだけ特定のルールが知らないところで作られていたことに不満を抱えていたなか、先にテン・ハフ監督が公に非難したことで自身がスケープゴートになっていると発言する理由の一つになったとも伝えられている。

 また、イギリスメディア『スカイスポーツ』ではサンチョが今夏以来、いい練習をしていたことから、批判の対象にされるべきではないと考えている一部の選手もいるものの、公に指揮官を批判したことは誰もが間違っていると納得している模様で、この問題を解決するためにクラブ幹部も仲介に入っていることも明らかになっている。

 トップチームから外れることになり、しばらくはアカデミー施設でトレーニングを行うことになったサンチョだが、果たして指揮官と和解して再びマンチェスター・ユナイテッドプレーすることはあるのだろうか。

トップチームから外れることになったサンチョ [写真]=Getty Images