野外劇 SPAC-静岡県舞台芸術センター『マハーバーラタ ~ナラ王の冒険~』が、祝祭劇・東京芸術祭 2023バージョンとして、2023年10月19日(木)〜23日(月)行幸通り特設会場にて上演されることが決定した。

『マハーバーラタ ~ナラ王の冒険~』は、その物語を日本の平安時代スリップさせ、美しい舞台絵巻へと昇華させた宮城聰の代表作。2003年に初演され、以来世界各地で上演されてきた。2014年には、アヴィニョン演劇祭の公式プログラムとして招聘され、かつてピーターブルックが発見した「ブルボン石切場」にて上演。壮大で創意に富んだ演出や絵巻物のように美しい舞台は注目を集め絶賛された。今回は「東京芸術祭 2023」のプログラムとして上演される。演出:宮城聰よりコメントが到着した。

演出:宮城聰コメント

僕の演劇活動はつねに、「異文化同士の出会いによって、どのような化学反応と混交が起こるのか」というテーマを巡ってきました。どうすれば「他者」と一緒にいられるのか、という僕らにとっての大問題を探求するには、演劇ほどふさわしい方法はないと思ったからです。そしてその問いを楽しみつつ考えるのに、東京駅ほどふさわしい場所もないと思います。江戸が世界と出会ったときの化学反応と混交が凝縮された稀有な場所です。

ところで、人間にとっていちばんの他者は「自分」ですよね。いつまで経っても自分のことはわからないんですから。

『マハーバーラタ ~ナラ王の冒険~』は、実はそのお話でもあるんです。

野外劇 SPAC-静岡県舞台芸術センター『マハーバーラタ ~ナラ王の冒険~』